24日の都議会第2回定例会において、「東京都特別工業地区建築条例」の廃止が提案されます。
大田区で該当するのは、第2種特別工業地区(2特)で、418.6haです。
この「2特」地区は、レディミクストコンクリートやガラス、練炭、瓦工場、キャバレーやパブなどの建築を禁止しています。また、原動機を使用する工場のうち作業場の床面積合計が300㎡を超える物(印刷製本業は500㎡)を建てることを制限しています。
大田区では。準工業地域の17%に、この「2特」の制限がかかっています。都条例が廃止された場合、大田区が独自に条例などで規制しない限り「2特」は、そのまま、準工業地域になります。
大田区の「2特」地域は、製造業を中心にする町工場と学校や図書館、保育園、住居が混在しているのが現状です。
大田区では、区としての条例の制定を考えているようです。
「2特」のかかっている地域は、大田区に広く分布しています。この全体にこれまでのような規制をかけ、住居と町工場の共存をはかっていくのか。あるいは、地域によっては、産業振興を優先させていくのか。実態にあった、そして、住民(工場も含め)の意向を反映した対処が望まれます。
これまで、行政が原案を示し、それに対して住民が検討をするという形で行われてきた用途地域の見直しも、今後は、『地域計画』を作ることで、適宜、その地域の住民が、その地域のまちづくりを決定できることになりました。
都議会で承認が得られれば、この「2特」の都条例は来年3月31日で廃止されます。大田区として、区全体に条例で規制をかけまちづくりを進める一方で、地域の特性に配慮することの出来る『地域計画』を有効に活用したまちづくりが求められます。