エイトライナー・メトロセブン合同促進大会に出席して

エイトライナーと大田区

 『エイトライナー』はご存知ですか。
 
 1986年5月に、大田区・世田谷区・杉並区によって発表された「新交通システム」からスタート。その後、練馬区・板橋区・北区が参加した全6区が、1993年にそれまでの成果を発表したのが『エイトライナー構想』です。
 
 【エイトライナー】(パンフレットより)
 東京都23区の南部・西部・および北部地区では、山手線を起点とする多くの放射線状鉄道が多摩地区や神奈川県・埼玉県方面に向けて伸びています。
 これに対して、環状方向の鉄道は山手線から武蔵野線・南武線に至る約10〜20kmの間にひとつも無く、この整備が環状8号線沿線の6区にとって緊急の課題となっています。このため6区は、環状8号線を基本的な導入空間として、羽田空港から赤羽駅までの約43kmを結ぶ新しい環状鉄道(エイトライナー)の実現を目指しています。
 エイトライナーの誕生により、沿線の方々だけではなく広い地域の方々が便利になることはもちろん、地域の経済・産業の活性化にも大きく寄与します。

 2000年には、運輸政策審議会が、運輸大臣へ答申し、「区部周辺環状公共交通が今後整備について検討すべき路線」として位置づけられました。

 このエイトライナー構想の中でも、大田区は、特に、空港までのアクセス。JR蒲田と京浜急行蒲田を結ぶ蒲蒲線の問題は、大きな課題になっています。
 今後、羽田の国際化とあわせて考えても、羽田へのアクセスの確保は急務であるといえます。
 そこで、問題になるのは、蒲田が、羽田までの単なる通過点になってしまわないかということです。
 現在、蒲田経由で羽田に向かう人は、蒲田からバス、或いは、京浜急行の蒲田駅まで歩いています。蒲田駅を降りて駅構内を抜ける。蒲田駅東口商店街を抜けて京浜急行蒲田まで歩き、その後京浜急行で。というルートを取るわけですが、どちらにしても、蒲田の町並みをごらんいただき、必要があれば、ショッピングをしたり、食事をしてくださったりするわけです。
 ところが、蒲蒲線が通ってしまうと、蒲田を降りてくださる方が、減ってしまうのではないかという心配があります。
 
 蒲田を魅力的なまち、人の集まるまちににするために、路線の問題も、単なるアクセスだけではなく、人の流れとまちづくりの視点を忘れずに取り組んでいかなければなりません。