池上8丁目のサミット建設の開発許可に対する区の判断は

池上8丁目にサミットの建設計画のその後について報告します。

 陳情が委員会で審議されたとき、区では、大店立地法で、義務付けられている届出義務を果たしていれば出店を認めざるを得ないという判断でした。 
 しかし、その後の調査によっていくつかのことが明らかになってきました。

 ◆サミットは、建設に当たり、敷地内で道路として使用していた部分に建物を建てられるよう「位置指定道路の廃止」を行います。
 「500㎡以上の土地」で「位置指定道路廃止」を行う場合、「開発許可」に該当します。「開発許可に該当」する場合には、自治体の同意を得なければなりません。

 たとえば、現在長崎市に進出予定のイオンは、開発許可の同意を地元自治体から得ることができないままに、開発許可の申請を長崎県に提出しました。

 当初、長崎県は、地元自治体の同意を得られていないことから、開発許可申請を受理しませんでしたが、長期間受理しないことを良しとせず、現在、受付けたものの、開発許可の可否は地元自治体との同意いかんにかかっている状況であると新聞などで報道されています。
 長崎市が開発許可の同意をしていないのは、県道の交通量に関する部分についてです。イオンの進出により、地域の交通量が増加することをよしとしていないと言うことです。

 このことから、開発許可について、同意をするかどうかは、地元自治体の判断によるものであることがわかります。
 ◆一方で、開発許可に該当すると、いくつかの要件を満たさなければなりませんが、大田区では、その要件のひとつに【1000㎡以上の土地なら前面道路を9mに整備すること】という部分があります。
 
 ところが、現在、サミット建設予定地の全面道路は、9mありません。
 
 現在、サミットは、敷地の一部を区道として大田区に提供する予定です。
 
 大田区が定めている寄付受領の取り扱いについてによれば、によれば、区は「寄付の申出があつたときは、受領の適否を検討したうえ、速やかに決定を行うこと」とされており、適否を判断という文言から、受け入れるかどうか区が判断できると解釈することができます。
 
 現在継続中の陳情からは、地域は、第一種住居地域であり、地域住民は、良好な住環境をスーパー進出によって乱されてたくないという思いを強く持っていることが読み取れます。

 区は、この道路を9mの区道として整備するのでしょうか。
 仮に、区がこの道路をサミットからの申し入れに基づき9m道路に拡幅するとするならば、その目的は一体何でしょうか。
 道路の拡幅が、サミット建設の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
 今後の大田区の判断が注目されます。


なかのひと