廃プラスチックによる発電施設から基準値の5倍のダイオキシン

廃プラスチック焼却の安全性は本当に確認できているのでしょうか

  廃プラスチックを利用して発電している「サニックスエナジー苫小牧発電所」の発電用ボイラー二基の排ガスから、周辺自治体と結ぶ公害防止協定の基準値を超える濃度のダイオキシン類が検出されたと言う報道がありました。

 現在、大田区は、10月より、プラスチックを可燃ごみとして清掃工場で焼却しています。しかし、大田区が機会あるごとに大丈夫だと言っているデータは、清掃工場のごみのうちプラスチックを可燃ごみとしている割合がわずか数%程度だったときのものです。
 廃プラスチックを燃料として発電している施設で、下記のような事故が起きているという報道がありましたが、大田区の清掃工場は大丈夫なのでしょうか。
 
 
【11月30日12時1分配信 毎日新聞】より
 
ダイオキシン:サニックス苫小牧発電所、排ガスから基準5倍の数値検出 /北海道
 ◇ボイラー停止し調査
 廃プラスチック利用の火力発電施設「サニックスエナジー苫小牧発電所」
(苫小牧市、井上公三社長)は29日、発電用ボイラー2基の排ガスから道や周辺自治体(2市3町)と結ぶ公害防止協定の基準値を超える濃度のダイオキシン類が検出されたと発表した。同発電所では04年10月にも同様の問題が起きているほか、火災も頻発している。井上社長は「住民や自治体に迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪し、ボイラーの運転を停止し、原因究明を進めている。

 同発電所などによると、胆振支庁が9月19、20日に実施した測定で、ボイラー2基の排ガスから1立方メートル当たりのダイオキシン類が基準値の約5倍にあたるダイオキシン類0・5〜0・52ナノグラム(ナノは10億分の1)が検出された。健康や環境に影響がある値ではなく、これまでのところ、被害の報告もないという。

 今年7月の定期点検ではボイラーに異常はなかったという。また、10月15日の自主測定では、ダイオキシン類の濃度は基準値内に収まっていた。04年10月に基準値を超えた際は、排ガスをろ過するフィルターが破損していたのが原因だったが、今回はこれまでのところ、フィルターの異常は認められないという。

 同社は01年10月、環境衛生管理会社サニックス(福岡市)の子会社として設立され、03年6月から運転を開始。廃プラスチックを燃料に使う発電所として注目を集めていたが、05年8月以降、ぼや騒ぎを含めて4件の火災が発生するなどトラブルが相次ぎ、今年6月に操業を再開したばかりだった。
【金子淳】
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 ◇廃プラスチックによる発電
 廃プラスチックを細かく砕いたものを大型ボイラーで燃やし、発生する蒸気でタービンを回して発電する。サニックスエナジー苫小牧発電所では、親会社サニックスの廃棄物処理工場から集めた廃プラスチックを使用。1日最大で705トンを燃焼し、最大出力は7万4000キロワット。電力は北海道電力に販売している。廃プラスチックは燃焼時の温度などによってはダイオキシン類が発生することがある。


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