中小企業緊急対策特別委員会において、区として提案した『構造改革特区』の説明がありました。
今回の、第3次提案募集に間に合うように提出されたものです。
提案は、4つ。
1.【外国人技術労働者受け入れ条件の緩和】
現在の10年以上の経験者という条件を緩和し、
外国人の技術者を養成することで、将来、その外国人が
帰国した際に大田区とのパイプ役になってもらう
2.【輸入貨物の税関滞留期間緩和】
現在3ヶ月のところ、6ヶ月にすることにより、大田で
輸入貨物の加工を容易にする
*3.【特許手数料の減免】
知的財産権を確立しやすい状況を作り、大田の技術を
守る。
*4.【事業継承の場合の登記費用・相続税等の減免】
事業継承のうまくゆかない事業者の継承を助ける
ただし、*のついている下の2つ3、4の提案は、財政措置を伴う提案のため、本来は『構造改革特区』に相応しくないものですが、あえて、国への喚起をこめて提出しています。
今回の提案については、区の内部で発案し、区内事業者の要望等は反映されていません。事業者の直面している障壁の除去が重要ですから、今後、更なる提案の過程で、事業者の声を吸い上げて行く必要があります。
1.の外国人労働者の受け入れについては、安い労働力の確保の抜け道になってしまいそうです。
確かに大田の産業は、中国への生産シフトによる影響が大きく、それに対抗するための価格での競争力をつけることも、ひとつの方策ではあります。
勿論、今回の提案は、そうした目的ではありませんが、結果として悪用されかねません。現在の日本が外国人労働者を受け入れる体制になっていないのであれば、安易に外国人労働者受け入れの抜け道を作ることは避けるべきではないでしょうか。