東大阪市の次に、京都市にも訪れました。
古くからベンチャー企業を数多く育ててきたまち、観光のまち、また、数々の伝統工芸品というものづくりのまちとして、大田の活性化のヒントを探しにいきました。
観光資源が豊富で、観光客の多く訪れる観光のまち京都の、現在の悩みは、商店街が京都らしさを失っていっていることだそうです。京都らしいものを売る土産物やが姿を消し、後には100円ショップや携帯電話店が入る。
以前は、修学旅行の土産物スポットだった西京極にも、ほとんど京都らしい店は無くなっています。
問屋が品揃えまで管理し、店舗主は、大家でしかない様な商売をしていたこともその一因なのでしょうが、他にも、修学旅行の行程に大阪のUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)などが組み込まれ、京都で土産物を買わなくなったことも大きく影響しているそうです。
それでも、観光客の数は、平成14年度で過去最高。土産物が不振でも、各種の企画、イベント、祭り、伝統工芸をうまく活用しています。
特に、おもてなしハンドブック・おもてなし診断マニュアルを発行し、観光サービスの向上に努めている姿勢は、高いリピーター率に表われていました。
歴史的景観を保ちながらのバリアフリーやユニバーサルデザインについての取り組みについて、残念ながら質問する機会を持つことができませんでしたが、おもてなしハンドブックには、高齢者や障害者へのおもてなしについて、相手の立場に立つことが大切で、思いやりの心とともに、正しい介助の知識を身につけるよう記載されていたのは、何よりのバリアフリーであると思いました。
数多くの大学や、名だたるベンチャー企業が名を連ねる『京都産学公連携機構』がこの2月に設立されたそうです。産学連携は、即効薬ではありません。しかし、競争力のある産業を育てるためには、大変に重要な取り組みです。
技術無くして今後のものづくりの発展は望めません。大田区でも東工大との連携など一部大学との連携はありますが、昨日の東大阪市でも、市内の大学に限らずに、近郊の大学との連携に積極的に取り組んでいました。大田区でも、連携の出来る大学の研究室を増やしていくことが必要であると感じました。