第四回定例会代表質問-3

 まず、1点目に、協働の主体と相応しい事業について。
 
「公共的課題に、より効率的かつ効果的に対応するため、課題解決に最も相応しい主体が事業を担っていく」と記述してあります。「最も相応しい主体が事業を担う」といっても、この抽象的な内容で条例を規定しますと、どの主体が相応しいものか分からず、いっこうに協働が進まないことが、十分に予測されます。
また、区の役割として、「区は、多様な主体と連携・協働して事業を実施するよう努める」とされていますが、これだけでは、これまで行政の分野といわれてきたどの分野をどのように、協働で行っていくのかが見えてきません。
 
 条例化にあたっては、少なくとも区の役割として、自らの行政の役割を見直し、NPOなどの特性を活かせる業務については、NPO等に委ね、活動の機会を拡大する規定を明確に定める必要があるのではないでしょうか。そして毎年度すべての事業について、事務事業評価などの中でNPO等と行政との協働の可能性を具体的に評価検討していくべきではないでしょうか。
 
 また、「協働」は、ともすれば「区民活動団体」が、これまで行政が担ってきた業務を一方的に肩代わりするだけの下請けという位置づけになりかねません。行政の透明性を高め、区民活動団体等の区民の立場からも 協働に相応しい事業について提案できる制度を規定していくことも大切ではないでしょうか。
 
 第二に、協働のためのインフラ・基盤整備といった「区民活動団体に対する支援」について。
 
 地域の公共的課題を行政、区任せにせず、関心と熱意を共有する様々な団体や人が、知恵と力を出し合う「協働」を進めるには、コモンズ=共有の場づくりや、情報などの基盤整備が必要です。
 
 答申書では、「情報の収集・整理・提供」、「区民活動支援の整備と場所の提供」「人材の育成」、「交流機会の提供」など、各主体が役割分担をして取り組んでいきますと記述され、特に区が中心となった「区民活動支援拠点の整備や場所の提供」を求めています。
 
 一方「基本方針」では「可能なものは施設の一部を区民活動の場として活用していく」として、一定程度の役割をはたすことが記述されてはいますが、「可能なものは」といった消極的な表現でなく、区が積極的な役割をはたすべきものと考えます。協働の推進という視点から、改めて基盤について総点検、見直しするとともに、区として何をしていくべきか方針を定めていく必要もあります。 区は、他の主体と同じレベルでの役割分担しか行なわないと理解されてしまう記述が多いのですが、条例には、しっかりと区の役割を明記すべきでないでしょうか。

 各主体の自立と、協働事業のためのインフラ・基盤整備における行政「区」の責務とは両立するものです。自立している主体がそれぞれに取り組むといった発想では、大田区に新しい公共空間は創出できません。