〜大田区議会 第二回定例会 提出議案から〜

大田区は、4月に区長がかわったことに伴い、「基本構想」「基本計画」を策定しなおします.

大田区のまちづくりの大きな方向性を定める「基本構想」、それと同時に基本構想を実現するために、目標別に取り組むべき施策を体系的・総合的に示す「基本計画」を策定します。

 第二回定例会には、この「基本構想」「基本計画」を審議するための区長の諮問機関としての審議会を設置するための条例が上程されています。
 
 審議会は、「基本構想」についての諮問を受け、その諮問に基づいて答申を行なう機関です。条例には、審議会の「目的」「構成」「議決の方法」などが記されていますが、「基本構想」「基本計画」をどのように策定するかについては、まだ、明らかになっていません。
 
 「自治基本条例」が最近でこそ、自治体の憲法と位置づけられるようになっていますが、この「基本構想」や「基本計画」も自治体においては、基本的な方向性を示す、極めて重要なものです。
 策定にあたっては、「市民参加」と透明性の確保のための「基本構想策定決定過程の公開」が重要です。
  
 先進的な自治体では、市民ワーキンググループからの提案を受け入れたり、市民がワークショップを行い審議会へ報告するなど市民意見を積極的に「基本構想」に反映させるしくみを作っています。
 また、庁内の「基本構想」検討組織を体制を明らかにしたり、「審議会」を公開し記録を公表するなどして策定過程の透明性の確保につとめています。

 今回の審議会は、前回の審議会構成人数や審議の期間に比べ大幅に減っています。
 審議会の人数や、審議期間が必ずしも市民参加の度合いに結びつくものではありませんが、大田区が「基本構想」をどのように策定していくかは、今後の区政が、これまでどおりの行政主導なのか、市民が主役の区政にかわっていくのかを示す非常に重要なことであると考えます。

 大田区では、「基本構想」「基本計画」策定にあたり、パブリックコメント(意見公募)を行なうといっていますが、パブリックコメント(意見公募)は、行政の意思決定過程における公正の確保と透明性の向上がその目的であり、市民参加の機会確保とはまた異なった位置づけものです。

 平成17年6月29日の行政手続法の改正により、国が基準、指針等を策定する場合にはパブリック・コメントの実施が必要となりました。
 この中に、自治体に対して同様の措置を講じるよう求める努力義務規程が盛込まれています。

 大田区は、今後、この「基本構想」「基本計画」策定に限らず、行政の意思決定過程における公正の確保と透明性の向上のため、パブリックコメント(意見公募)の制度化・ルール化をしていかなければなりません。

 同時に、パブリックコメント(意見公募)に留まらない、行政への市民参加システムを保障するため、主権が市民にあることや、具体的な行政への参加の仕組みなどを定める「自治基本条例」の策定が求められます。

 「自治基本条例」我孫子市より 
 自治基本条例は、地域課題への対応やまちづくりを誰がどんな役割を担い、どのような方法で決めていくのかを文章化したもので、自治の仕組みの基本ルールを定めるものです。
 多くの自治体では、情報の共有や参加・協働などの自治の基本原則、自治を担う市民、議会、市長・行政のそれぞれの役割と責任、情報公開、計画・審議会等への市民参加や住民投票など自治を推進する制度について定めています。