決算特別委員会いおいて、平成19年度決算の審議が終わり、認定に対する態度を本会議場で表明しました。
 執行上の問題について指摘したうえで、決算そのものは認定に賛成しました。
 以下に、決算認定賛成にあたって行った討論の内容を記します。

 大田生活者ネットワークは、上程されました第68号議案 平成20年度大田区一般歳入歳出決算ほか、第69号議案から第72号議案までの決算の認定に対し賛成の立場から討論いたします。
 
 「財政健全化法」が適用され、4つの指標による区財政のチェックが始まりました。
 平成19年度決算における大田区の「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債比率」「将来負担比率」は「早期健全化基準」を満たしていて健全な数値となっています。
 数値としては、基準以内でしたが、その執行状況については、ひと言申し述べさせていただきます。

 平成19年度は、不用額が101億882万円と前年度の85億7190万円に比べても、更に、約16億も増えています。
 監査意見にも言及されているとおり、不用額にも様々な理由があり、全てを問題であるとするものではありません。
 しかし、例えば、耐震診断改修助成には、約3億円計上されましたが、執行額4800万円。執行率は、わずか16%です。
 築年数30年近くを経過した、建て替え時期を迎えようとしている建物に耐震強度を高めるためだけに多額の費用を区民が投入することが考えにくいことは、耐震偽装の発覚した翌年度の予算計上の当初から指摘させていただいてきました。しかし、それに対する事業執行上の改善策のとられないまま、毎年こうした不用額を計上しています。

 執行が見込めないと判断されれば、速やかにその対策を講じるべきではないでしょうか。
 特に、平成19年度は、年度スタート時には、建設関係業種などは、バブル傾向にありましたが、その後、サブプライムローンや、原油高騰などの影響で景況が一転するなど、予算編成時から大きく経済状況が変わった年でもあります。
不用額を出来うる限り早い段階で見通すこと、そして、把握した不用額を必要な施策・事業に投入できるタイムリーな対応が求められます。

 地方分権の流れや、夕張市の破綻を契機に財政健全化法が施行され、予算の決定、及び、決算の認定権者である議会の責務は、益々重大になっています。
 また、四つの指標の基準値いかんで使用料、手数料の値上げや増税の可能性が出てくるわけですから、市民生活への影響も非常に大きく、市民や議会に対し、行政運営の透明性確保が求められることはこれまでも繰り返し発言してきたとおりです。

 大田区は、区民が主役の区政実現とのために「地域力」を全面にかかげた基本構想を策定しました。

 基本構想の区政体制にも、これからの大田区が、更に、区政の透明性を高め、区民に対する説明責任を徹底していくことが示されています。

 今回の決算特別委員会において、私は、大田区政を、分権、市民参加、透明性、説明責任といったこれまでの発言からさらに一歩進めた「コンプライアンス」という視点で検証させていただきました。

 使った金額や健全化指数といった表面に出てくる数値とともに、区政の執行にあたっては、コンプライアンスの確立が求められます。

 足立区では、
・職員の倫理規定を明確にする。
・議員や業者など外部からの要望を記録し公開する
・公益通報制度により自浄作用を働かせると共に通報者の保護をはかる。
・「公益監査員」や「コンプライアンス推進のための組織」など、第三者機関を設置する
・入札・契約制度を改革する
・「結果情報のみの公開」から「過程情報も含めた公表」など区政透明化を図る

といった具体的な取り組みを自治体コンプライアンスの確立のために行っています。

 今後の区政執行が、分権時代の法令・条例・規則に従い区政を執行すること。そして、執行にあたり適正であることを示すための基準を設けること。また、それが区民に見えるよう記録し、原則全て公開の視点で透明化に努めることを要望し討論と致します。

 
なかのひと