アメリカの不動産バブル崩壊とサブプライムローン破綻による金融破綻が世界的な経済不況へと移行しつつあります。

 我が国においても一昨年の不動産市況は、バブル状況から一転、不動産価格の下落やマンション販売の低迷など厳しい状況に陥ると共に、自動車や家電業界では
、昨年末から一斉に雇用調整を行うなどその影響が目に見える形で現われてきています。

 国では、賛否の大きく分かれる2兆円の定額給付金や20兆円規模の信用保証枠の拡大などを柱とする2008年度第2次補正予算案が衆議院で可決しましたが、大田区ではどのような対策をとっているのでしょうか。

〓大田区の「緊急経済対策」〓

①工事発注の前倒し
 大田区では、昨年の第四回定例会において「緊急経済対策」と称して総額14億円が投入され、大田区の工事を前倒しで行っています。

ゼロ金利融資 
 中小企業者の中で売り上げが10%以上減少している事業者に対して大田区が3年間の利子補給を行うものです。
 当初12月末までとしていた募集期間を1月末日まで延長しています。

臨時職員の採用 
 大田区民で、昨年10月以降に雇用者の都合で失業した方を対象に、1月半ばから3月末まで80名の臨時職員を雇用するもの。
 雇用条件は、原則として1日6時間勤務、月20日限度とし、賃金は業務によって異なりますが、890円/1時間〜10,150円/8時間。と案内されています。

 当初、経済対策として、融資や緊急の発注などに力点の置かれていた対策ですが、昨年末のトヨタ・キャノン・ソニーの雇用調整により、どの自治体も雇用対策により力をいれているようです。

 特に、昨年末、派遣村が発足したことにより、派遣労働などの不安定被用者に対する問題意識が高まりました。
  
 大田区でも、ゼロ金利融資をひと月延長していますが、それとともに「緊急雇用対策会議」を発足させ③に示した臨時職員の雇用を決めています。

 現在失業中の方たちの救済策としてまず、仕事についていただくことは重要ですが、それが、3月末までの短期の仕事で、次の安定的な就労につながる保障の無い事務的業務の補助や自転車対策事業の補助などでは、問題の解決にはつながりません。
 
 また、①については、自治体の財源に限りがあり、公共事業だけで全ての建設関係を救済することはできませんし、②のゼロ金利融資も、最終的には売り上げの確保が重要で、融資自体は、対処療法でしかありません。

 来年度以降、税収が大きく落ちることが予想されている中で、こうした方策、特に公共事業の前倒し策などをいつまで取り続けていられるはずもありません。

 公共事業やゼロ金利、臨時職員の雇用により、中長期的な自治体課題をどのように解決していくかが今後、重要になるでしょう。

 次回に続く・・・

 
なかのひと