「大田区情報公開・個人情報保護審査会」の判断

 区民の知る権利が保障されている開かれた区政執行は、民主主義の基本です。
 
 しかし、残念ながら現在の大田区の情報公開は、必ずしも法(情報公開法)や条例(大田区情報公開条例)の本旨に沿った適用をしているとは言い難い状況です。

 私たち区民は、税金の使い途を行政(大田区)や議会(大田区議会)に委ねていますが、政策決定の是非を判断するために必要な情報の多くは行政内部の文書で、それらのほとんどを私たち(区民)はみることができません。
 
 判断する立場にありながら、非常におかしなことことですが、議員であっても見ることのできない文書が数多く存在します。
 
 これまで、私の知りうる限りでも、実にさまざまな場面で、著作権や個人情報を理由に「非開示決定」が行われてきました。

 しかし、大田区の情報公開の運用はあまりにも乱暴であることから、非開示理由が明らかに不当である非開示決定を不服として異議申し立てを行っていました。

 先日、この私の異議申し立てが全面的に認められ、大田区の非開示決定が取り消されました。

 今日は、大田区の情報公開の在り方について「大田区情報公開・個人情報保護審査会」が認めた問題性について報告します。

 
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■情報公開請求した文書■
 大田区が非開示とした文書は、建築確認済み書類・図面一式です。

■異議申し立ての内容■
 それに対し、私は、以下の通り意義を申し立てました。
  
 大田区は、非開示の根拠を「建築審査会に関する公文書の開示についての取扱要領」に基づきと説明しましたが、大田区の公文書は、「大田区情報公開条例」に基づき公開・非公開の判断がなされるべきです。
 区の内部機関が作った「建築審査会に関する公文書の開示についての取扱要領」がそれを制限することは不適当です。
 したがって、この要領そのものが無効であると言わざるを得ません。

 同様の請求に対し、港区では一部非公開ではありますが、公開としていて、大田区が非公開決定をする本件あるいは区特有の理由が無い限り、公開すべきと考えます。

 
■「大田区情報公開・個人情報保護審査会」の決定内容■
 全面的に私の主張を認め、個人情報に関わる部分以外、開示せよとの決定がおりました。
 

■開かれた大田区政のために■
 私が、異議申し立てを行ったのは、2009年の2月5日。
 決定までに1年半近くが経過しています。

 あまりに遅い審議に、昨年、状況を調査したところ、審査件数が多いためと説明されました。また、先に審議をする旨申し受けましたが、私を特別扱いする理由は無く、属人的な判断は公平性を著しく欠くため、ルール通りに審査するようお話しました。

 審査件数が多いことが分かった時点で、審議が遅れることが予想された時点で、審査会の開催回数を増やすなどの措置をなぜ採らないのでしょうか。区政調査のために請求した文書を公開せず、それを不服として異議申し立てしても、その審議を遅らせれば、区政執行の適否の判断が遅れます。
 たまたま、私は議員ですが、行政の不作為とも受け取られかねない遅い判断であり、問題です。

■見識ある「大田区情報公開・個人情報保護審査会」■
 一般に、行政内部の審議会・審査会・監査などは、行政に任命されているため、行政寄りの判断を下すことが多いのですが、異議申し立ての内容と法令にのっとり、適正な判断をされたことは、当たり前のようですが、そうなっていない事例も多いと聞いています。
 「大田区情報公開・個人情報保護審査会」の見識ある判断に対しては敬意を表するものです。

 こうした事例が、大田区の情報公開の運用を変え、大田区政が開かれたものになることを希望します。

 

なかのひと