効率的な区政運営がなされているか 

 三つめは、効率性の問題です。

 ■2倍になった管理職ポスト■
 管理職ポストの著しい増加が指摘されていますが、それに対する答弁が適材適所。多様化する問題に対応するためそれなりの役職が必要ですが、自治体の組織運営をどのように考えているのでしょうか。最小の費用で最大の効果を出すことは言うまでもありませんが、事業が増えるたび、担当管理職を増配置する現在の組織が効率的経営につながるでしょうか。いたずらな管理職ポストの増加は、細かく所管を分けることによる縄張り意識を強め、結果としてだれが担当なのか曖昧な所管外事務を増やすだけで非効率的な組織になっているのではないでしょうか。

 しかも、組織は肥大化する一方で、本来明確にしなければならない意思決定過程は曖昧になるばかりです。

 あいまいな意思決定過程
 そこで問題なのが四つ目の意思決定過程が不明であるという点です。

 ■庁議の形骸化■
 先日、庁議と経営戦略会議の議事録を開示請求しました。国分寺市では基本的に市民が傍聴できない会議は無く、庁議も傍聴可能です。本議会において庁議の議事録を公開すべきという議員からの発言がありましたが当然のことです。

 しかし、私が開示請求して公開された庁議の議事録は、区長の簡単なあいさつと配布資料だけ。単なる一方的な報告会としか推測できないものでした。一方の、経営戦略会議は、議事録不存在で、議事次第、資料なども一切非開示。これでは、どちらが、重要事項を司る会議体かわかりません。

 財政状況の悪化 
 こうした、執行の結果として問題なのが、五つ目としてあげられる、財政状況の悪化です。 

 ■進まないコスト削減・止まらないバラマキ■ 
 今後さらに少子高齢化は進み、歳入が減るとともに、歳出は増えていきます。
しかし、区が昨年来より言っているゼロベースでの見直しはお題目だけで、無駄でバラまき的な事業は後を絶ちません。
 先日行った事業仕訳的手法による行政評価も、賛否はあるものの、本気で行うのであれば、本来、自治体内部ではカットできない行政の無駄を第三者にゆだねることで可能にする最大のチャンスだったはずですが、単なるセレモニーに終わってしまいました。歳出見直しのはずが、事業仕訳そのものがコスト意識に欠ける無駄な事業になってしまったという皮肉な結果です。
 財政のターニングポイントでは、このままいくと2年後には財政調整基金が底をつくと指摘していますが、今後、施設更新だけでも必要な2000憶円はどこからねん出するのでしょうか。一方で、羽田の跡地を購入し、蒲田や大森の再開発をすると言っています。蒲田開発に買わせた六郷の土地も再開発のためのようですが、今後も、タネ地、再開発用地と称し、土地を購入すれば、さらに財政負担は増していきます。しかし、これらの財政への影響は財政のターニングポイントには加味されていませんから、財政を圧迫する要因ともなりかねません。

 問われる首長としての姿勢

 公有水面の東京都への無批判で追従的意見は、地方主権時代の自治体の長としての認識の低さを露呈する形になりました。議会がそのまま通していたら、取り返しのつかない結果になりましたが、都市環境委員会の委員が、強く、大田区としての意見を申し述べるべきであると議決を延ばしたことで救われた形です。
「蒲田開発」の法的根拠を質問した際に、議会への責任転嫁とも言える債務負担行為の「議決」を持ち出しましたことは、大田区の最高責任者としての資質を疑うものです。
最近、管理職の議会答弁に、前任者のやったことだからと「知らない」という言葉がよく聞かれるようになりました。当時担当でなかったから昔のことは知らないではたして済まされるのでしょうか。担当者は、自分の在籍・在任中のことだけ答えればよいのでしょうか。

 こうした
1.行政責任や規範意識の無い
2.公平性・効率性に欠く
3.透明性の担保されていない
 区政運営が、結果として、組織の硬直化を招き、緊急性の無いばらまき的な事業を増やし、財政を悪化させています。

 大田区政の将来に禍根を残さないため、警鐘の意味を込めあえて決算の認定に反対します。


なかのひと