八王子にあるヒューマンケア協会に行ってきました。ヒューマンケア協会は、1986年に設立された日本初の自立生活センターです。
ヒューマンケア協会では、地域で自立生活していく上で必要な各種相談に始まり、介助者の派遣や自立生活プログラムの実施、ピアカウンセリング、講演会など様々な方法で障害者の自立生活を障害者が中心になって支援しています。
京王八王子駅改札口から5分。駅からのアクセスの大変良い場所にヒューマンケア協会は位置しています。広さは200㎡程。25名のスタッフ全員が有償で働いています。そのうち3名は障害者です。
八王子市の人口は52万人(大田区は66万人)。この自治体規模で、月100件ほどの相談を受けています。夜間も携帯電話による24時間対応体制を取り、相談を受けると同時に、要望があれば、すぐに介助者の派遣も行える体制を取っています。
3年前にスタートした介護保険制度に次いで、今年の4月からは、障害者の支援費制度が始まり、福祉も、行政から与えられるものではなく、当事者が選びとるものに変わってきています。
しかし、実際には、サービスの選択にあたっての予備知識を個々の障害者に求めることは、非常に困難です。こうした流れのなかで、障害者の自立生活を支える支援事業は、障害者にとって最適なサービス選択を可能にします。
今日お会いしたヒューマンケア協会の中西正司さんは、「自立生活とは、介助が必要な重度の障害者であっても自らの意志によって、見らの人生を選択し、決定し、地域の中で社会の一員として主体的に生きていくことです」とおっしゃっています。
スタート時は、小さな規模で行ってきたヒューマンケア協会のこの自立生活支援事業が、ニーズに支えられてここまで大きく育ってきた背景には、多くの障害者の自立と、また、自立した人生の先輩である障害者をみて自立の道を選択しようとしている更に多くの障害者がいることを思い、自立生活センター事業の必要性を強く感じて帰ってきました。