設計に障がい者視点を

 昨年秋に、区立浜竹図書館の建て替えが終わりオープンしました。
 この浜竹図書館は、設計の段階から障がい者が関わって作った初めての図書館です。 

 「ひとにやさしいまちづくりを進める大田区民の会」が、この設計に障がい当事者として携わりました。
 図面を前に、出来上がりを想像しながら、
・階段の手すりは、麻痺の右にある人にも左にある人にも対応できるようにした方が良いとか、
・階段の蹴上げ部分は、弱視の方にもわかりやすくするためにコントラストをはっきりさせた方が良いとか、
・トイレはオストメイト対応トイレ(人口肛門使用者対応トイレ)にした方が良いとか、
様々なアドバイスを2度にわたって行ないました。
 
 その図書館が、昨年の秋に出来上がったのです。

 見学会当日は、視覚障がい者・肢体障がい者とそのガイドなど、あわせて十数名が参加し、出来上がった図書館の使い勝手を確認しました。
 新しい建物は、気持ちの良いものですが、さすがに設計段階から参加したこともあり、提案が隅々まで活かされていて、使いやすい図書館になっていました。

 日頃、辛口を自称する「まちづくりの会」のメンバーも、100点とは言わないが、とのコメントつきではありましたが、絶賛していました。

 設計の段階で関わり提案した時点では、まだ、建設業者は決まっていなかったそうです。例えば、エレベータなどは、競争入札によって業者が決まった後に、細かな仕様を提示し、その機能を持った機器を納入してもらうといった方法を採ったそうです。
 この方法ですと、メーカー間の技術の良否があった場合、入札で必ずしも高い技術のメーカーが落札するわけではないので、そのあたりのことをうかがいましたところ、メーカー間の技術の差は無いという回答でした。
 確かにそういった機器もあるとは思いますが、昨今、福祉機器は目覚ましく進歩していますから、最新技術を備えることが相応しい場所にその技術が使われるようにする方法を検討することも必要ではないかと感じました。

 設計段階から、利用者が関わる仕組みは、利用しやすいものを作り上げていくためには、欠かせないものであると考えます。今回の浜竹図書館一館に終わることなく、今後も、利用者の声が、様々な場面に反映される仕組みづくりが重要であると思いました。