毎年夏に行われる大身連の研修会に参加しました。
 
 今年のテーマは、「後見人制度」。
 
 蒲田公証役場の公証人遠藤英嗣さんと社会福祉協議会成年後見センターの荒砥康二さんからお話をうかがいました。
 
 認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力(はんだんのうりょく)の不十分な方々の、不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだりするなど、判断能力の不十分な方々を保護し支援するのが「成年後見人制度」です。

 平成12年に後見人制度ができた当初は、年間800件程度だった後見人ですが、平成19年には、6700件と大きく増加をしています。
 
 都内で1400件ある後見契約のうち蒲田公証役場で146件と多く、金融機関の理解が進んでいると蒲田公証役場の公証人遠藤英嗣さんは話されていました。

 主な内容は、預貯金や病院への入退院手続き、住民戸籍や印鑑の取り扱い、施設入所やデイサービスの契約など。

 頼んだ人に財産を使われるため、乱用されることの無いよう事務の内容を制限しています。

 一般に、資産家が活用すると思われている「成年後見人制度」ですが、上記の説明にも記したように、身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約にも大きく係わってきます。
 そのため、認知症などで判断能力が低下してしまった場合にこの制度を使うことが必要になることは、だれにも起こりうることです。

 しかし、一方で、この「成年後見人制度」は、誰もが気軽に利用できる制度にはなっていないようです。

 財産の多寡に係わらず、後見人を必要とする事態は起こり得ますが、後見人制度契約を結ぶまでには、病院での診断が必要になりそのための費用が(10万円程度)かかります。また、契約を結んだ後は、後見人にほうしゅうを支払わなければなりません。
 
 所得の低い方たちの「成年後見人制度」の活用の方法は今後の大きな課題と言えると感じました。

 残した財産をどうするのかを生前に決めておく「遺言」についても説明してくださいました。

 「子どものいない夫の財産はすべて奥さんが相続は誤解!!」という記事を新聞ミニコミ誌に掲載したところ大きな反響があったというお話には、多くの方たちが驚かれていました。財産の問題について詳しく知らない方も多いようです。

 現代の、契約社会でのハンデを追った方々の生活を支えるための成年後見制度は、今後、ますます必要性が高まっていきます。

 誰もが使える「成年後見人制度」にしていかなければなりません。


なかのひと