六本木ヒルズ・汐留・品川・・・オフィスビルに超高層マンション。東京都は建築ラッシュ。
建物を建てるには、その前にあった建築物を壊さなければならない。そこで、建築廃棄物のリサイクル施設が必要になる。
膨大な量のコンクリートガラ。ガラス。様々な内装材。
二年前の大田区都市計画審議会で、この、建築廃材のリサイクル施設の審議を行った。
審議の際に疑問に思ったのはアスベストの飛散防止処置の問題。
アスベストを使用している建材にアスベストマーク?が付いたのは最近のことで、現在壊される対象になっている建築物が建てられた時には、どの建材にアスベストが使用されているかは、目で見てもわからない。
そんな建物を壊した資材を大田区まで運び込もうというときに、飛散防止処置はどのようになっているのだろうか。
審議会で大田区の担当者は、アスベストの使用されている廃建材は持ち込まれないことになっていると回答するばかり。
どの建材に使われているか分からないのに、落ち込まれないという判断はどうして出来るのか。
現在でこそ、マスコミが大きく報道し、国や大田区の姿勢も大きく変わったように思える。マスコミ報道があるから厳しい基準と姿勢で取り組み、声が小さければ適当に行うというのが行政の姿勢なのだろうか。
リサイクル事業者は、稼動前には、アスベスト対策をとるといいながら、実際に稼動した後に見学したところでは、そうした措置は全くとられておらず、屋外の開放されている場所で廃建材の積み下ろしをしている。
私たちの知らない間に、アスベストが大気中に飛散し、その濃度を増していて私たちが知らず知らずのうちに体内に取り込んでいるとするならば、一日も早く、その原因を断たなければならない。