大田区の区営住宅は東京都から移管されたもので、区内の都営住宅でも同様のことが起こりうるため、東京都に働きかけるよう、第三回の定例会の代表質問でとりあげました。
しかし、残念ながら、下丸子の都営アパートのひる石(アスベスト)の囲い込み工事の際に、アスベストを飛散しないよう配慮のされた工法が行われませんでした。
囲い込み工事が始まり、工法に疑問を持たれた住民が私のHPにたどり着き、連絡を下さいました。
現在、区が、東京都が法令を遵守した工法を取るまで、工事をストップさせている状態です。
同じ大田区民が住んでいる公営住宅でありながら、しかも、区営住宅のひる石の囲い込み工事の際に、工法について協議をし、現在取りうる最適な方法を選択したにもかかわらず、その経験やノウハウが全く活かされないことに憤りを覚えます。
今回の問題は、大田区と東京都という所管自治体の違いだけではすまされません。なぜなら、双方ともに、東京都住宅供給公社が管理しているからです。しかも、大田区の区営住宅のひる石の囲い込み工事の際に、私とアスベストセンターの事務局長とで東京都住宅供給公社に行き、ひる石の囲い込み工事は、飛散性アスベストとして取り扱うことを確認し、他の都営住宅についても同様に行うよう要望しています。
当然、発注者である東京都の認識に第一義的には問題がありますが、管理者としての東京都住宅供給公社の姿勢にも問題があります。
大田区は、東京都住宅供給公社を指定管理者として指定し、区営住宅の管理にあたらせています。その理由に、区営住宅についての知識とノウハウをあげていますが、大田区の区営住宅で培ったノウハウを同じ大田区の都営住宅では活かすかすことができていません。言いなりのノウハウでしかないのであれば、指定管理者として果たしてふさわしいと言えるのでしょうか。
今回の下丸子の都営アパートのひる石(アスベスト)の問題を教訓に、東京都都市整備局・東京都住宅供給公社・労働監督基準署は、アスベストに係る工事について、周辺に飛散させない、作業者や住民が暴露しないために何をすべきなのかきちんと認識しなくてはなりません。