大森南の土壌に含まれるアスベスト処理については、飛散防止策をとらずに土壌を掘削した経緯もあり、安全性の確保において不安が残ることから、工事再開を前に大田区に対して公開質問状を提出していました。
 
 大田区に投げかけた質問内容とその回答について報告します。

 現在、私の知りうる限り大田区、さいたま市、川崎市の3か所で、土壌に含まれるアスベスト処理の問題が起きています。
 法規制のすき間にある、土壌中のアスベストの問題は、各自治体のアスベストという物質に対する認識の度合いや住民の安全確保への意識の程度、地元議会や住民の意識により、その対応も異なっています。

 大田区は、4億円という莫大な税金を投入しながら、その処理については、同程度の面積で当初処理費用4000万円を計上したさいたま市に大きく後れをとっています。

 同じ土壌のアスベスト処理でありながら、処理方法や費用が大きく異なるのはなぜなのでしょうか。その結果、住民の安全が確保されないようなことは無いのでしょうか。

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質問項目とそれに対する大田区の回答。
 
■質問①■

事前作業の瑕疵について、客観的な原因の究明が行われていないが、その調査と調査結果の公表は行われないままに工事再開されるのか。

■大田区の回答①■

今回の問題は、区の発注において、事前調査の段階でアスベストが見つからなかった場所は置換しないこととしていたため、タイヤ洗浄機を設置するという別の目的で掘削したところ、後になって同様の物質の存在がわかり、対応が一日遅れたところにあります。このことは、区の発注の仕方や置換対象外区域に対する考え方などを施行者に十分伝えきれていなかったことに因るものであり、11月6日の説明会において説明させていただいたところです。

*大田区の回答について①*
 区は、説明会において、事故の原因を説明したと言っています。
 そもそも、10m間隔(一部5m間隔)で行った土壌調査をもとに、調査を行っていない部分についてのアスベストの有無を決めることは困難であり、見つからなかった部分をアスベストが無いとした区の判断に問題があったと言えるでしょう。
 問題は、作業計画書無しに工事を開始したこと、そして、それを区が指導していなかったことにありますが、そうした問題について、区は、まったくふれていません。
 作業計画書が無いということは、区が、工事の内容や進捗状況について、全く把握せずに工事をスタートさせたということであり、業者は、計画無しに独自の判断で工事を行っているということです。こうした、杜撰な管理体制に問題があったのではないでしょうか。
 しかも質問⑤でふれていますが、事故後施工計画書の変更をするようですが、変更の内容も定まらないままに、工事は再開しています。
 これでは、根本的な、問題は何も改善されていないのではないでしょうか。

■質問②■

事前作業の際に、工事業者の石綿作業主任者が工事現場にいたと事業者は証言しているが(11月6日、工事説明会)、石綿作業主任者がいたにもかかわらず、アスベスト粉じん防止対策を取らずに土壌を掘り返したことは見逃せない重要な工事の瑕疵と考えらる。このことは今後同様の事態が発生した場合、石綿作業主任者が粉じん防止の機能を果たせないことを意味する。この点についての責任の所在と、今後の改良点はどのようなものか。

■大田区の回答②■

今回は、前述のとおり区の発注に基づきアスベストの存在自体を前提としていない作業であったため、石綿作業主任者もそうした認識に立っておりませんでした。11月19日の説明会でもお話しさせていただきましたが、今後は、全エリアの土壌について、アスベスト含有を前提とした作業を行うとともに、石綿作業主任者を含む作業関係者全員に今回工事に特有な作業の注意点や作業手順を徹底しました。

*大田区の回答より②*
 大田区は、今回の事故後、アスベストのコンサルを毎日、工事現場に配置することにしています。
 専門家による安全性のチェックは悪くありませんが、石綿作業主任者の役割は機能していないということでしょうか。
 コンサルの配置費用は、どこが負担するのでしょうか。
 区は、この間、当初受けていた説明とは異なる説明を行ってきています。
 当初は、飛散防止策をとらずに掘削したと説明しましたが、そののち、散水したと変わりりました。
 また、石綿作業主任者はいなかったと言いながら、当日はいたにかわっています。
 説明会の周辺住民への周知も、敷地隣接住民だけだったのが、町会に知らせたという意味で、全戸配布したかどうかはわかりませんが、大森南四丁目に知らせたにかわっています。
 全てが、大田区に有利な内容に変わっていることに不信感を覚えます。
 


なかのひと