現在、埼玉県・川崎市・大田区、各地自体が所有する土地の土壌にアスベストが含まれていることが判明し、その処理にかかわる問題がおきています。

 法の対象外のため、その扱い等についてなんら規制がなく、自治体の判断に任されているのが現状です。

 これらについて環境省がどのように把握しているのか懇談の場を持ちました。
 
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3自治体ともにアスベストの問題ですが、
 
 埼玉県、川崎市のアスベストは、アスベストが使用されている建物の解体に伴う不法処理や投棄に起因している土壌アスベストの問題。「廃棄物処理法」
 (川崎市では紺屋町の福祉施設建設予定地にやはり大量のアスベストが投棄されていたと昨年春報じられています。現状、コンクリートで覆われているようですが・・)

 また、大田区は、過去にアスベストを使用していた工場の跡地のアスベストの問題であり、アスベストが「土壌汚染対策法」の対象物質になっていないことによる問題です。

 どちらにしても、土壌アスベストが法規制の対象外のため、

①まかされている自治体も、アスベストに対する認識が低く、安全策を十分に取った上での処理が行われていない。

②同じ、土壌アスベストでありながら、当初、飛散防止策もとらず 処理していた埼玉県が、住民と議会との働きかけにより「飛散性アスベスト」扱いしている一方で、大田区は「非飛散性」として扱っているが、飛散防止のためにどのような処理をすることが求められるのか基準もあいまい。

③大田区のケースの場合、跡地の1/3程度は大田区が取得したが、残り2/3は、現在、民間が所有している。今後、民間の土地で開発が行われても調査義務がないため、土壌アスベストを特定することができず、したがって将来の開発に伴いアスベストが飛散する可能性が極めて高い。

といった各自治体でおきている問題について現状を伝えました。

■環境省の認識

 環境省は、事実関係は把握していないとしながらも、埼玉県とさいたま市から話を聞いているとともに、大田区からもヒアリングしているなどそれなりの関心は持っている様子です。

 ただし、
埼玉県:土壌アスベストは廃棄物に含まれていたか、覆土したのちに不法投棄
     されたものか確認できない。
大田区:飛散防止策をとらず、土壌掘削した4日後に大気濃度を計測しているにも
     関わらず、その結果をもって飛散していないと報告している。
など、自治体の報告に問題のあることも判明しました。

■産業廃棄物課が土壌アスベストについて検討
 一方で、土壌の中に含まれるアスベストについては、最終処分場(埋め立て地)周辺の住民から、飛散についての不安が寄せられていることから、現在土の中に存在するアスベストについての調査検討しているということでした。
 ただし、この検討は、廃棄物処理に伴うあくまで土壌に埋まっているアスベストであり、掘削や地表に出ているアスベストを想定していないことから、現在、各地で起きている不法投棄アスベスト廃建材や過去の工場操業に伴うアスベストの処理についての問題には対応しきれません。

 そもそも鉱物であることから、アスベストが土壌にあってなんら問題がないという認識がありますが、アスベスト鉱物加工後の飛散の可能性のあるアスベストを、繊維を取り出す前の鉱物と同様に扱うことには疑問があります。

 土壌汚染対策法は、地下水の汚染を防ぐための法律であるため、地下水の汚染にはつながらない土壌中のアスベストは対象外になっています。
 今後は、土壌中のアスベストを飛散させないためにどのような規制をかけていくか、早急な取り組みが必要です。


なかのひと