アスベスト入りの砂利が公共工事や民間駐車場で使われないために②

・大規模解体こそ地元自治体に情報を
 9月3日に、池上のトーヨーボールの解体工事の届け出がありました。トーヨーボールは敷地面積が10,000㎡以上のため届け出が東京都になっていますが、敷地規模が大きく区民生活により大きな影響があるにもかかわらず、大田区には何の報告もありません。しかも、大田区への届け出の際に必要なアスベスト事前調査報告も東京都は説明を求めていません。東京都は届け出受付後速やかに当該自治体大田区に報告すべきです。
 また、トーヨーボールの解体工事では、アスベストが多く使用されていた時期に建てられていることや、愛知県のトーヨーボールが廃墟化し、大量の吹き付けアスベストが劣化したこと。今回トーヨーボールの解体工事を請け負っている関係事業者が名古屋で高層ビルの解体工事の際アスベスト粉じんを養生からもらしてしまう失敗工事を行っていると疑われることなどから、近隣住民が住民説明会開催を要請していますが依頼から2週間が過ぎたいまも、何の連絡もありません。

・リスクコミュニケーションの重要性
 区は、近隣住民に個別に説明すればよいと指導したようですが、要綱で住民からの求めがあれば説明会を開催しなければならないことになっているのに個別説明でよいと指導することは問題ではないでしょうか。近隣に配布されたチラシには解体期間程度の極めて簡単な内容しか記載されておらず飛散性アスベストがあることには全くふれられていないのです。説明会開催を求める住民がいるのですから、説明会を開催するよう事業者を指導すべきです。複数の住民が同席することで、様々な視点からの不安の解消にもつながり、リスクコミュニケーションが図られ、結果として、より安全で適正な工事がおこなわれます。

・大田区でも流通している可能性のあるアスベスト入り再生砕石
 私は、大田区における再生砕石の使用状況を調べるため「北千束の更地」「駐車場」「多摩川河川敷ガス橋付近」そして、「大田体育館工事現場」等から拾ってきた石をアスベストセンターに調査してもらいました。昨日は、アスベストセンター職員が現地調査しています。現在のところ目視による調査だけですが、どの現場の石にもスレート板が破砕されたと見られる石が混入していたという報告を受けました。「再生砕石」のアスベスト混入の問題は一部自治体の特別な問題ではないのです。しかも大田体育館の「再生砕石」は城南島の建設廃棄物リサイクル施設から持ち込んだものです。

・破砕施設や保管施設の多くある大田区の安全性の確保
 大田区には5つの建設廃棄物を破砕する施設があり、破砕してできた土砂などを保管する100㎡以上の施設は19にも上ります。
 これまで私は「廃棄物処理施設が集中しているにも関わらず安全面においてその対策が十分でない。対応すべき」と指摘してきましたが、残念ながら不安が現実のものになってしまったかたちです。破砕施設は城南島・京浜島など臨海部に存在していますが、保管施設は臨海部に加え仲池上、馬込、中央、久が原、矢口など内陸部にもあります。いずれにしても大田区では、日常的にアスベスト建材が解体され、運搬され、飛散防止策を取らずに再生のため破砕され、流通していることになります。

・大田区で起きた過去のアスベスト問題は活かされているか
 大田区はこれまで梅田小学校体育館用地として東京都から購入した土地にアスベスト建材が放置されていたり、区営住宅の天井に飛散性アスベストであるひる石が使用されていたり、大森南のアスベスト工場跡地から大量のアスベストが見つかるなど様々なアスベストの問題を抱え莫大な税金を投入してきました。私はそのたびにアスベスト建材の解体・改修に関わる分別の徹底や飛散防止策、住民とのリスクコミュニケーションなどの重要性について議会で取り上げてきました。
 結果として大田区のアスベスト対策は、他の自治体に比べ進んだと言えるのでしょうか。単に問題に対応しただけでアスベスト飛散をどのように防止するかという視点は無かったのではないでしょうか。