国家戦略特区のヒアリング対象提案 (意見募集は一番下の部分)について、意見募集が行われています。 明日、9月24日正午が受付の締切
以下、HPより転載

◆提案に対する御意見について

ヒアリング対象の上記提案に対して、御意見等ございましたら平成25年9月24日(火)正午までにメールにて送付願います。頂きました御意見は国家戦略特区ワーキンググループに報告いたします。
送付先は i.kokkatocアットマークcas.go.jp ※セキュリティの都合上、@はカタカナで表示しております。

※匿名での御意見は承れません。所属団体名、氏名、連絡先を明記のうえ送付願います。 ※返信はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

ここまで


国家戦略特区に関る提案についての意見
 
本来、規制緩和については、行政機関が行う政策の評価に関する法律 に基づき作られた 「規制の事前評価の実施に関するガイドライン 」に基づき、「政府」が事前評価を行うべきである。 全国展開が前提の特区でありながら、特区という性格上、規制の緩和が一部であることを理由に、規制の事前評価を行わないとするなら、どの時点で、規制の事前評価を行なうことが適当であるかの理由を明確にしたうえで、規制の事前評価が行われる時期を示すとともに、本意見募集の位置づけについて、「政府」が明らかにする必要があると考える。
ところが、本意見は、国家戦略特区のワーキンググループに報告されるとされている。国民生活に重大な影響を与える国家戦略特区の指定に大きく影響する提案についての意見聴取が、この、ワーキンググループへの意見募集のみですまされ、法制化につながるなら、政府はその責務を放棄していると言わざるを得ない。
基本的に、自由主義経済における特区による「規制緩和」は、「法の下の平等」といった論点からもなじまない。そもそも、特区という考え方が、一国二制度という矛盾を持ちながらも我が国においてスタートしえたのは、「特区」が最初に導入された「構造改革特別区法」制定時に、当時の小泉総理が国会において答弁した通り、「地方の自主性」「地域主権」に基づく考え方が有ったからである。
しかし、その後、「総合特区」、特にその中でも「国際戦略特区」から、特区の意味する内容が大きく変わってきている。
「総合特区」になり、 区域が大きく、大都市で展開、都道府県内の複数の自治体にわたる、あるいは、都道府県を超える指定が行われるようになっている。
日本の経済のけん引役と言われている東京、その中でも中心の23区が、アジアヘッドクオーター特区に指定され、税制優遇により外国企業を呼び込もうとしているが、23区は、人口にして全国の6.9%。経済規模にして、小売販売額で9.9%事業所数で9.6%を占めている。その東京都も国家戦略特区に手をあげている。
アジアヘッドクオーター特区における目的の一つは、外国企業の誘致だが、現時点で日本全体の7割を大きく超えており、東京で行おうとしている特区の規制緩和は、ほぼ日本全体の制度を変えることだと言って良い。
国家戦略特区は、区域の広さ、人口の集中する都市部における展開、バーチャル特区といった特区という一区域を超える考え方の採用など、与える影響はこれまでの特区と比較し各段に大きい。    区域も広く、バーチャル特区という物理的区域に限定しない考え方、税制にまで及ぶ規制緩和は、日本の統治機構まで変わる可能性があり、特区だから、一部だからと進めてきた規制緩和の範囲を超え、「特区」で行える範疇を超えている。
しかも、現在、交渉中のTPP には、ラチェット規定といういったん行った規制緩和について規制強化ができない規定がある。 仮に「特区法」とは言え、法整備しラチェット規定に抵触すれば、今回の提案に沿って行われる規制緩和は、既成事実化する。 ところが、国民は、「特区法」により法制化されるのか、当該法の法改正で対応するのか、新聞報道には特区関連法といった表現もあるが、意見募集の現時点においても公式に知らされていない。 国家戦略特区の性格、TPPなど周辺状況を考えれば、全国展開や既成事実化の可能性も高く、位置づけもあいまいな意見募集だけで済まされることがあってはならない。
この時期にこそ、「行政機関が行う政策の評価に関する法律」の「規制の事前評価の実施に関するガイドライン」に基づき、事前評価を行うべきである。
国家戦略特区に関る提案は、62と数が多いうえ、そこに示される規制緩和の数はさらに多い。ところが、示されているのは、事業者の提出した提案文書のみで、提案書式も多岐にわたるうえ、どのような規制緩和を意味しているのかわからない提案も多く、非公開の提案も20におよぶ。 62団体からの提案について、個々に賛否を述べるには、あまりにも情報が乏しく、また時間も十分に無い。
 
規制緩和の内容も国民生活への具体的な影響もわからない状況で、提案について国民に意見を求め、この国民の意見をもとに何をどう判断するのか理解に苦しむ。
内容を十分に理解し、意見を述べられるのは、提案により、メリットを受ける利害関係者に限られ、規制緩和の影響を知らされず不利益を被るかもしれない国民への配慮がなされない政府の姿勢は、国民の信託に値しない。
規制評価のガイドラインには、「規制の事前評価の目的は、発生する効果や負担を予測することにあり、国民や利害関係者に対して規制の必要性やあり得る影響について情報を提供し、説明責任を果たすことにある。同時に、外部の利害関係者や有識者等から意思決定に有益な情報を広く収集し、フィードバックすることにより、規制の内容を社会にとってより良いものとすることも期待されている。規制の構想・計画段階において、国民に対して十分な情報公開をするとともに意見交換の場を提供し、広く国民の意見やニーズを政策や事業計画に反映することを通じて、規制の質の改善、規制策定プロセスの効率化に資することを目指すものである。単に説明責任を果たすことだけが目的なら、規制の内容が決まってしまってから評価書を作成してもよい。しかし、それでは規制の事前評価が本来持つポテンシャルの半分も発揮できないことに十分留意すべきである。」と明記されているが、その政府の説明責任さえ果たせていないのが、本意見募集である。 規制の影響評価のガイドラインに基づき、提案決定前に、国家戦略特区による国民生活への影響をしめしたうえで、かつ、行政手続法に則った意見聴取を求める。