2020年の東京オリンピック開催が決まりました。 私は、社会的な状況や財政的側面からみれば、オリンピックを開催すべきでないと主張してきました。オリンピックが開催されることで、どのような影響が予測されるでしょうか。
ただでさえ、老朽化した施設の今後の維持管理に関る計画すら無い中、新たな施設を整備しようとしていることに大きな疑問を持っています。
しかも、オリンピックで整備する施設は、観るためのスポーツ施設で、住民が日常的に健康や楽しみのために使う施設としては、使い勝手が良くなく、一区域に集中しています。
それが、自治体、それも、23区と言う基礎的自治体(=住民福祉がその目的である)の財源4,000億円を使って、整備されるわけです。
オリンピック終了後、長期間にわたり、それを、理屈上、基本的には23区の財源を使い、仮にそれが足りなくなった場合には、東京都民全体の財源を回してでも維持管理しなくてはならないわけです。

私は、昨年、大田区の公共施設の老朽化について、具体的な試算をしながら、整備計画の不備を指摘しています。
これは、大田区に限ったことではなく、財務省も国土交通省も同様の問題意識を持っているようです。
たとえば、自民党政権になる前の、平成24年11月に財務省がまとめている「社会資本整備における現状と課題」p32には、
PFI方式による公共施設等の整備は、サービス購入対価を分割払いとすればすれば、公費支公費支出の繰り延べとなる側面があり、これにより過大な事業が実施されさるようなことになれば本末転倒であり、単なる財政負担の先送とならないよう留意が必要ではないか。
と明確に記されています。
ところが、【1】で記したように、公共施設の老朽化など、どこへ行ったのかという勢いで、借金による公共事業が行われています。しかも、全体の財政フレームは示されませんが、民間活力を導入すれば、負担を先送りしてしまえばあとは後任者の責任ということでしょうか。、
①今ある施設の効率的で効果的な整備が求められるにも関らず、新たな付加価値を付けた整備を全体計画も無しに行う ②新たな施設を建設する ③財政計画なく、民間活力を導入すれば良いとばかりに、PFIやPPP事業を採用する
高度経済成長期に集中整備された社会資本が、今後一気に老朽化します。 今ある、施設の整備さえ、このままの財政状況であれば、将来の建て替え需要には対応できず、ほぼ破綻は目に見えているにも関わらず、新たな施設を作って、現有公共資産の整備の財源はどうするつもりなのでしょうか。
そして、オリンピックの招致が決まり、完成までの7年間、負担は先送りされ、完成と同時に、私たちは、建設コストや維持管理コストの負担を負担させられることになります。
この負担は、現有公共資産の建設コストや維持管理コストに上乗せされるわけです。
老朽化した公共施設が使えなくなるのか、更なる税や利用料で負担させられるのか。
民で行うことは、「タダ=0円」でサービスを受けられることではありません。
こうやって、負担を先送りし、その明細は示さず、来年からは消費税増税の可能性がいよいよ大きくなっています。