学んで解決策提示へ

 7月10日、シルバー産業新聞に掲載された連載4です。
 
【弱視者にはコントラスト】
 「やさしいまちづくりの会」では、学習会の企画・開催や「おおた環境福祉展」への参加により会のレベルアップやアピールを行なってきた。
 「道路からはじまるやさしいまちづくり」と題した学習会では、点字ブロックを作るメーカーの技術社を講師に、企業の持つ最新の技術を学んだ。
 それまでは、見やすい、見づらいという主観だけで提案していたが、この学習会で「輝度比」という言葉を学習したことは、その後の提案に大いに役立っている。
 弱視者にとっての点字ブロックは、その形状と路面のコントラスト(輝度比)が重要になってくる。路面の色が様々な中で、点字ブロックをより有効に活用するために、試験的ではあるが、点字ブロックと路面との間に輝度比を上げるためのラインを引くといった試みも検討されている。
 また、「やさしいまちづくりの会」では、企業や行政との連携した活動を課題のひとつとしている。昨今CSR(企業の社会的責任)という言葉をよく耳にするようになったが、6月には「CSRの地域における可能性」をテーマにした学習会も行なっている。
 点字ブロックのような実践的な学習会を行なう一方で、こうした学習会も行なうことで私たちのおこなっている市民活動の意義や方向性について確認する機会も作っていきたいと考えている。
 今年で3回目の参加になる「おおた環境・福祉展」。1年目は、ブースでの活動紹介の展示とステージを使っての活動発表。2年めは、それに加えて、ユニバーサルデザインの古瀬先生を迎えた講演会を企画した。

【5千人以上の駅にはエレベーター】
 3年目になる今年は、初めてシンポジウムを行なう。
 「すべてのひとにやさしいまちづくりをめざして」と題したこのシンポジウムでは「やさしいまちづくりの会」の課題のひとつ、駅へのアクセス、駅周辺の移動の問題を取り上げる。
 交通バリアフリー法により、乗降客5千人以上の駅には得r4エベーターの設置が義務付けられた。ホームから改札口までのアクセスは確保されつつあるが、まだまだ、動線の確保には至っていない。
 これは、大田区に限らず、様々な地域が抱えている問題でもある。
 2月には、JR蒲田駅の東西自由通行の確保について問題点を明らかにするための学習会と共に、当事者・行政・専門家(福祉機器メーカー・弁護士)などを交えてのディスカッションを行なった。
 今回のシンポジウムは、2月に行なった学習会を受け、見えてきた解決策を提案しあう場にしたいと考え、交通バリアフリー法の権威である、東京都立大学の秋山哲男教授を講師に迎えた。
 このシンポジウムを、今後の大田区のやさしいまちづくりを更に進めるきっかけとしたい。