環境ジャーナリスト 青木泰氏より

応援メッセージをいただきいました。

がれき問題への取り組みをこれほどまでに評価いただけて光栄です。


 がれき問題の中で発見した「奈須りえ」という貴重種
                     環境ジャーナリスト  青木泰

 がれきの広域化は、絆キャンペーンの下に、全国の自治体でがれきを受け入れなければ、被災地での復興は進まないと進められてきましたが、実は放射性物質を拡散したり焼却し、環境や健康への影響をないがしろにする非常識な政策でした。

 その実態が明らかになるにつれ、がれきの広域化は今年1月になり、最後に残っていた北九州市や東京都が終息することが発表されました。当初の目標から数%の達成率で終息を決めたのは、広域化が必要なく、列島全体を汚染する政策であることが分ったからでした。

 昨年から1年半、振り返っても、奈須りえさんは、がれきの全国広域化を止めるのに目覚しい働きをしてくれました。

 まず奈須さんは、絆キャンペーンが言うように、被災地ではがれきの処理に困っているのか?安全性の点検が十分に行われているのかを問い正して行きました。

 現地に調査に出かけるとともに、東京新聞の記者と調査を続け、がれきの処理の遅れは、1割しかない広域化処理の遅れにあるのでなく被災地の処理の遅れに起因することを記事の中でも訴えます。

 またがれき問題にかかわる全国の住民活動は、受け入れ自治体で説明される「環境省が安全を保障している」を直接確かめるための環境省交渉を望みました。そこで環境省との交渉の場を3月26日に作り、環境省が放射能について『知らない』と言う無責任な実態を明らかにし、全国の反対活動が自信を持って、活動連携できる形を作りました。

 またTVメディアのディレクターと連絡を取り、被災県の担当者の話として、県内で処理が可能で、広域化する必要がないという仰天する事実を4月20日に報道してもらいました。

 さらに環境総合研究所の研究者と結び、被災2県では、県内でがれきの処理体制が進み、広域化する必要がないことを分析結果としても示して行きました。(同年6月)

 そして今、がれき問題は、地元の東京都23区を含め、終息することが次々と報道されていますが、終息に奈須さんのこれらの働きは、欠かせないものでした。

 奈須さんのがれきの広域化という問題に取り組み、区議の立場を超えて、ここまで大きな実績を残されたのは、以下の3つの点で飛びぬけた個性を有していたからだと私は思います。

【1】石原都知事が、がれきの受け入れを表明し、住民が本当に安全なのかと心配したことに共感し、そのことを活動の基本に据えていたこと。

【2】行政から与えられた情報に基づき、物事を判断するのではなく、実際に現地調査を行ったり、その道の本当の意味での専門家に答えを求めて行ったこと。

【3】さらに、自分が掴んだ情報を、講演会や学集会で報告したり、メディアにも広く訴え、多くの人に伝えることに努力して行ったこと。

 住民サイドに立つというと、なんでも住民の言うことは請負い、走り回る議員を思い浮かべますが、奈須さんの場合少し違います。議員に訴えや要望を持ってきた住民に、一緒に解決策を探ることを求めてゆきます。

 確かに国民皆が社会の出来事に無関心ではなく、一人ひとりが精一杯の動きをし、自立した人が増えてゆく、そうした中でしか今の世の中は、良くはなっていかないのでしょう。
 
 奈須さんは、いまどき珍しい貴重な人です。
奈須さんが今挑戦しようとしている東京都は、がれきを全国に先駆けて受け入れを始めた自治体です。現猪瀬知事も石原知事に付和雷同し、このがれきの受け入れを奨めました。

 ところが最近になって、がれきの受け入れに「手を上げた」だけで補助金が支給され、本来自治体が出費する焼却炉の建設費に使われていたことが分かりました。環境省や受け入れ自治体は、被災地の支援どころか支援に託けて復興予算の流用に走っていたのです。絆どころか火事場泥棒のような対応をしていたのです。

 昔から伏魔殿といわれる東京都。行政から投げかけられる政策が、私たちにとって役立つものなのか? 本当の狙いはどこにあるのか? 実態を掴むために嬉々として活動に飛び回っている奈須さんの姿が想像できます。

 どうやら奈須さんは、都議会議員にぴったりした人材だと見えてきました。