主催:ひとにやさしいまちづくりを進める大田区民の会

『ひとにやさしいまちづくりを進める大田区民の会(まちづくりの会)』は、「バリアフリー新法で市民がつくる人にやさしいまち」と題した、講演とワークショップを行いました。

 「まちづくりの会」は、大田区を誰にも(障がい者・高齢者・子育て家庭・・・など)やさしいバリアフリーのまちにするために活動している区民活動グループです。
 公共施設や道路・公園・駅周辺など、まちを実際に歩いて点検し、提言したり、障がいを持っている人への理解を深めるため小中学校の総合学習のプログラムを提供したりしています。

 今回は、大田区の「NPO区民活動フォーラム」の企画として実施しました。

◆バリアフリー新法についての講座から

 昨年、バリアフリーに関するふたつの大きな法律「バートビル法」と「交通バリアフリー法」が一緒になった「バリアフリー新法」が「バリアフリー新法」というひとつの法律になりました。
 これまで、それぞれの法律による点での整備から、「重点整備地区」を定めることにより面での整備が可能になりました。

 バリアフリー新法の重点整備地区を定めることにより、
・自治体は、バリアフリーの基本構想を策定することになります。
・また市民(区民)は計画段階からの参加が可能になります。
・住民からの提案に対して、行政はそれを行うかどうか理由も含めえ答えなければなりません。
・一度限りの整備ではなく、利用者の声を反映し改善に結びつけるための継続的な取り組み=「スパイラルアップ」を導入しています。

また、
・身体障害者のみならず知的・精神・発達障害者など、すべての障害者を対象とします。

 「まちづくりの会」では、これまで、区内の様々な箇所の点検を行い、行政や事業者に対して提言を行ってきましたが、部分的な提言や改善に留まっていたこともあり、蒲田駅周辺の課題をもう一度多くの区民と共有し、より魅力的な蒲田駅にするために何が必要かを考える場をつくるためにこの講演とワークショップを企画しました。

 当日は、予想を超える多くの区民と行政職員の参加があり、蒲田駅周辺のまちづくりへの関心の高さを改めて感じました。
 
 蒲田駅の地図を前に、現在のバリアについて、それぞれが自由に発言しました。

 2002年に「まちづくりの会」が行ったワークショップから5年が経過しています。
 放置自転車や看板など、未だに改善、解決されていない当時と同じ課題もあれば、直腸がん・膀胱がんなどにより、それらの臓器を失い、腹部に人工的に排泄のための孔(ストーマ)をつけている方(オストメイト)用のトイレ、地図などの表示や誘導の問題、放置自転車は問題だが、自転車は環境に易しい乗り物など新たな視点も加わりました。

 オストメイトトイレを必要とする方は、年々増加傾向にありますが、外出先でのトイレの設置は、特に大田区は、まだまだ不十分だそうです。
 区役所一回のオストメイトトイレでさえ、「お湯が使用できない」(冬場などは冷たく、また器具が固くなり装着しにくい)「水栓が固定されているため洗浄しにくい」(シャワー型が良い)などの問題があるそうです。
 
 現在、蒲田駅の改修工事を行っていることもありますが、駅に降りてから目的地までの地図が無い。有っても、その地図がどこにあるのか分からない。表示も統一されていないため、看板などのに埋もれてしまう。などといった意見や、緑が少ないといった景観にもつながる意見も出されました。

 事業者を交えた懇談会や蒲田のまち歩きの提案があり、「まちづくりの会」としても「バリアフリー新法」に示されたスパイラルアップのため、今後も継続して取り組むことを会長の最後の挨拶として終了しました。 


なかのひと