大田区体育館建替に伴い、解体工事とアスベスト除去工事の説明会が行われました。
 規模の大きな体育館の解体と飛散性アスベストの除去は、区民にとっても大きな問題です。

 体育館に飛散性アスベストがあり、除去を伴う解体作業であることが判明してから、安全に除去するとともに、周辺住民とのリスクコミュニケーションをとるためにも、十分な説明会を要望してきました。

 しかし、当日は、資料を配布され、その資料をパワーポイントで映し出しながらの説明に約1時間。質問の時間は、残りのわずか20分間しか与えられませんでした。

 解体作業事業者は、説明に長く取ったため質問時間が少なくなり申し訳なかったと言いますが、これは、単なる民間工事の周辺住民説明会ではなく、区が、行政として説明会を開催したものであり、説明会開催時間や回数も含め、説明会の第一義的な責任は、事業発注者である区にあります。

 一般に、民間事業者が建物を建築し、またそれに伴い、解体作業を行う際に説明会を開催しますが、近隣住民の理解を得ることが難しく、紛争になることがあります。

 中高層の条例に基づく近隣説明会は「①開催すればよい」という姿勢であったり、説明会開催の後に再度説明会を開催することを要望しても、「②個別対応」ですませるといったことが問題になります。
 また、説明会は、事業主ではなく、③民間の住民対応専門会社に任せ、直接事業主として説明をすることを回避すると言ったことも最近ではよく見受けられます。

 今回の説明会は、民間事業者の手法と全く同じです。
①説明会に区が設定した時間は1時間半で、質問は20分。再度の説明会開催要望に対しても区は応じません。
②疑問があり説明が必要な場合は個別にという対応です。
③説明と質疑に対する回答は、ほとんど解体事業者と除去業者が行いました。
 工事を請け負った事業者が回答する部分と、そもそも、そうした工事や作業を発注している区が回答する部分とがあると思います。
 騒音・振動に対する問題や、解体作業・アスベスト除去作業の工事期間と学校との関係などについて、区からの十分な説明はありませんでした。 

 特に、学校に隣接する建物のアスベスト除去作業であれば、除去作業期間に配慮すると共に、当事者である子どもやその家庭、教職員に知らせ、説明するべきでした。

 解体作業の説明は、解体工事を請け負った業者から。アスベスト除去作業についての説明は、解体作業を請け負った事業者が発注した事業者から、下記の通り行われました。
◆解体
・解体作業日や時間
・解体の振動などによる周辺建物への被害を補償するための家屋調査
・振動・粉塵対策
・交通安全対策
・作業方法や解体工程
◆アスベスト除去
・アスベストの有る箇所
・除去作業方法
・アスベストの空気中濃度測定

説明に対し、次のような質疑・意見、それに対する応答がありました。
(質)精密な作業をしているが、休業補償するのか
(答)個別対応する

(質)振動・騒音測定は、24時間記録するのか
(答)記録する

(質)振動や騒音の程度がわからない
(答)振動は震度2から3程度
   
(意見)いきなり資料を渡されてもわからない。資料は事前に渡してほしい。説明会は、2回はしてほしい。

(質)粉塵・振動、別の工事の際にひどかった。今回は、ひどいときに声がでたら対応してくれることは可能か。
(答)必ずこたえる。

(質)学校に一番近い建物の解体が、二学期になってから始まる。夏休み中に出来ないのか
(答)その前にすませなければならない作業があり、その時期になる。

(質)千本近い杭抜き作業の振動は無いのか
(答)無い

(質)アスベストの作業工程が示されていない
(答)工事現場に表示する

(質)アスベストの現状はどうなっているのか
(答)固化されている

(質)飛散性アスベストの種類は何か
(答)白石綿

(質)アスベスト除去作業について学校やPTAには説明してあるのか
(答)していない。申し訳なかった。月曜(作業開始日)に手紙を配る

(質)アスベスト除去作業は子どもの少ない夏休み期間にできないのか
(答)できない

(質)石綿作業主任者は常時作業現場にいるのか
(答)いある

(質)石綿除去作業員は経験あるか
(答)全員石綿作業講習を受講している

(質)大田区でこれほどの大規模のアスベスト除去工事はあったか
(答)無い


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