今回の条例の大きなポイントは市民参加の手続きの明確化でしょう。
 住民発意の地区計画に対し、行政の支援と対応が明文化されることになっています。住民参加のまちづくりが一歩進むという点で、大きく評価されていよいでしょう。

【規制無くして住環境は守れるか】
 しかし、それでは、まちの急激なそして事業者まかせで進む変化に対応するためには、住民発意の地区計画だけで十分でしょうか。

 先進自治体の事例をみると、住民のまちづくりに関わる参画の保証は当然のことであり、緑や住環境の保全、産業の維持保全振興、のために、自治体が、開発を抑制するルールを規制してきています。
 まちづくり要綱の条例化は、もう既に当たり前のことで、高さ制限や景観規制によりまちなみを誘導してきているのです。

 残念ながら、今回の条例は、開発指導要綱の内容もかわらず、項目遵守の義務化もされません。事前協議を義務付けたものの、協議しても守るか守らないかは、事業者任せという心もとないものになっています。
 
 これまでの日本は、土地からどれだけの収益があがるかというその価値観で、経済成長を続けてきました。しかし、少子高齢化社会を迎え、日本全国どこもが経済成長に伴い地価が上がる時代は終焉を遂げました。
 開発に成功する地域があれば、一方で衰退していく地域が出来てしまうのが、これからの日本でしょう。事業者に翻弄される事業者まかせのまちづくりで本当によいのでしょうか。

 区は、これを第一歩に今後そうした問題にも取り組んでいきたいと言います。

 そうであれば、この条例制定をきっかけに、大田区のまちづくりの課題を区民とともに抽出し十分議論する。これからの大田区像についてともに考える。そうした過程が、区民のまちづくりへの意識をさらに高め参画をすすめていくのではないでしょうか。

 紛争に関わった、周辺の緑が減っていくことに危機感をおぼえている、まちなみを保全したい、ワンルームマンションのごみ出しがひどくて困っている、あのビルの放置自転車がひどい・・・みんなまちづくりに関わることです。豪雨により河川の水位が急激に上昇するのも、温暖化もまちづくりに関わっているのです。

 策定段階での市民参加が無かったのは残念ですが、是非、説明会に参加なさってください。まちづくりに興味を持つ区民が一人でも増えることで大田区のまちは変わっていくと思います。

■まちづくり条例説明会■
大森地区
 日時 8月17日(火曜日) 午後2時から午後4時まで 
 会場 エセナおおた 多目的室

糀谷・羽田地区
 日時 8月18日(水曜日) 午後2時から午後4時まで
 会場 糀谷特別出張所 大会議室

調布地区
 日時 8月19日(木曜日) 午後2時から午後4時まで
 会場 嶺町文化センター 第一集会室

蒲田地区
 日時 8月20日(金曜日) 午後2時から午後4時まで
              午後6時30分から午後8時30分まで
 会場 区役所本庁舎 202・203会議室

  
なかのひと