*「大田区地域防災計画」の中に記されている「放射能災害対応計画」は
 文末に添付しました。

大田区は、法令に基づき執行されるとともに、様々な計画を
たて、それにしたがって、運営されなければなりません。

先日、大きな震災とそれに伴う原発事故が有りました。

大田区は、「地域防災計画」に基づき「放射能災害対応計画」
策定しています。

「放射能災害対応計画」は、その計画方針に

「災害対策基本法」及び「原子力災害対策特別措置法」に基づき

①放射性物質の運搬中の事故による災害
②広域的放射能汚染による災害

等から区民の生命・身体及び財産を保護するため、区の役割を
明確にするとともに、放射能災害対策全般に万全の期するために
必要な事項について定める 

と書かれています。

特に 「放射性物質による災害は、万が一発生すると、五感に
感じることなく、被害を受ける可能性があり、区民への影響は
極めて大きいので、災害防止に万全を期すものとする。」

と記されていることはまさにその通りであると感じます。

今回の東日本大震災がおきて「緊急災害対策本部」が設置され
「原子力緊急事態宣言」がおこなわれています。

原子力保安院が、今回の原発事故をリスク7と評価するなど、
私たちの生活に重大な影響を与える事故が起きていることは
誰もが認めるところです。

ところが、大田区では「大田区地域防災計画」にしっかりと
「放射能災害対応計画」が定められていながら、それに基づいた
「放射能災害応急対策」がとられていません。

松原区長になってから、「基本構想」「都市計画マスタープラン」
「未来プラン」など実に多くの計画の変更や策定が行われてきました。

しかし、計画を策定したものの、いざその計画を執行する段階に
なって計画通り行わないのであれば、策定した意味はまったく
ありません。
計画策定疲れにならないのかといった言葉も一部ではささやかれて
いますが、策定しても執行しないとなれば、まさに徒労であったと
言わざるを得ません。

大田区は、水道水の放射性ヨウ素の値が基準値を上回ったことから
1歳未満の乳児に対してペットボトルの水を配布しています。

原発事故は、乳児に水道水を与えられないくらい、区民生活に大きな
影響を与えているにも関わらず、大田区は「影響が大きくないので
『放射能災害対応計画』は発効しない」と答弁しています。

「放射能災害対応計画」にある「放射能災害応急対策」には、
放射性物質に係る事故・災害等に関し、積極的に情報を収集する と示されています。

具体的には、

・放射性物質の種類及び量
・事故または災害の範囲および程度
・汚染状況の調査
・風向き・風速
・その他必要と認める事

といったことまで明記されているのです。

大田区では、子どもの健康に不安を持つ区民からの問い合わせ
に対し、この計画のあることすら示していません。

何のために策定した計画だったのでしょうか。

今日の私の質問を聞いていただくと現在の大田区政が
条例での議決を避け、要綱で区政を執行する。
条例を策定したとしても、肝心の基準を示す部分は議決を
必要としない規則や区長決定に委ね、議案上程時に明示しない。
という行政主導で行われていることがわかります。

区政は、やりたい時には議決を経ず、要綱や区長決定で、
議会にも示さず、すみやかにやり、「放射能災害対応計画」
のようにやりたくない時には、計画の方針や目的を無視してでも
やらない

という行政側の都合で、住民不在のまま進めているようにみえます。

政府は、今回の原発事故後、放射線の基準値について、自治体に
各種の通知文を出してこれまでの基準と異なった基準を示し、
国民と自治体を不安と混乱に陥れています。

行政が国会と言う国民の意思を問わず、執行側のいわば、お仕事の
都合で「放射能災害対策」の基準とも言える数値を、災害発生後に
変更しているところに問題があるわけです。

国のこうした動きに対して大田区はどのように考えるか質問しましたが
そうしたことは起きていないと答弁しています。
文部科学省の暫定値20ミリシーベルト、食品の暫定基準設置や
水道水の基準引き上げなどの情報は入手していないのでしょうか。

「放射能災害対応計画」には、区民の生命・身体及び財産を保護するため
と言った美しい言葉が使われていますが、実際の運用においては
住民不在、執行側の都合でなすべき行政の役割を放置します。

しかし、国同様、大田区の役割は、平常時は当然のことながら、
こうした非常時、災害時にこそ発揮されなければなりません。

個人の努力ではどうすることもできない問題について対応することこそが
大田区の役割であると考えます。

私が長年取り組んでおります、アスベストの問題は、この放射能の
問題と非常によく似ています。

①目に見えず
②影響がすぐには現れず
③仮に影響が現れても、因果関係を証明しにくい。

大田区は、区民の区政への期待とは全く別の判断をしています。

一体誰のための、行政でしょう。

区民が主役と言う言葉がなくなってしまった区長の所信表明が、大田区の
意識の表れで無いことを祈ります。

*「大田区地域防災計画」の中の「放射能災害対応計画」は
 下記の通り。