【今、城南島では】
 スーパ−エコタウンについては、10月発行「大田・生活者ネットワ−ク通信43号」で取り上げています。
 そこでもふれていますが、この事業は、国の「都市再生プロジェクト」の一環として、大田区の臨海部に民間による巨大な産業廃棄物の処理施設を誘致しようとしている東京都の計画です。

 城南島三丁目の約10haの用地に、建設廃棄物のリサイクル施設が2つ、食品廃棄物のリサイクル施設が2つ、パソコンや自動販売機などの電気製品のリサイクル施設が2つの計6施設、合計床面積で約2万9千㎡ができることになっています。

 11月15日時点で、建設廃棄物のリサイクル施設(高俊興業㈱・写真1)とパソコンやテレビなどの電気製品のリサイクル施設(㈱フュ−チャ−・エコロジ−)の2施設が竣工・稼動しています。

 もう一つの建設廃棄物のリサイクル施設(㈱リサイクルピア)も来年1月稼動予定で、その隣の敷地では食品廃棄物リサイクル施設(バイオエナジ−㈱)が工事中でした。

【感じたこと】
 このエコタウン計画が発表された時、私たちは、環境への影響を危惧していましたが、残念ながらそれが現実となっていました。
 城南島の空気は今でも、汚れています。2003年6月のNO2濃度分析調査で、0.061ppm〜0.104ppmが測定されています。0.061ppm以上は“大変汚れている”という判断基準です。
 
 ここに、また、エコタウン事業が全て稼動すると一日約3000台のトラックが1都3県の廃棄物を積んで出入りすることになります。近郊での処理と比較し、不要な廃棄物の移動が生じ、トラックが、1都3県を県を行き来することになります。

 さらに、この城南島には、ス−パ−エコタウン用地の北側に東京都水道局の「南部スラッジプラント」があります。ここでは下水を水処理した後の汚泥を濃縮、脱水、焼却する施設で、23区部の3分の1の汚泥を処理しています。
 そして、目と鼻の先の京浜島には大田第一清掃工場、第二清掃工場、灰溶融施設、不燃ごみ処理センタ−があり、第二清掃工場は23区で唯一の不燃ごみを焼却する工場で、危険度はレベル3とされています。

 どうして大田区にはこんなに終末処理施設がたくさんあるのでしょうか。
 都心部をはずれた臨海部の立地というだけではありません。それは、都市計画上の用途が工業専用地域に指定されているからです。工業専用地域は、危険施設や著しく環境を悪化させる恐れのある施設の建設が認められ、誘致することができるためです。このまま放置すると、これらの危険施設・迷惑施設が大田区に今後もますます集中してくるでしょう。

 それだけ環境への影響や健康への被害の大きくなることは、当然予測が出来ますが、東京都は、一施設ごとの影響での検討をするのみで、埋立地にある廃棄物処理施設全体が、環境や健康に与える影響の検討を行っていません。
 
 日量3000台といわれている車両の出入りは、乗用車ではなく、それ以上にNO2などの有害物質の排出が多い大型のトラックです。

【私たちの願い】
 区民の健康と安全、環境の保全、負担の衡平の観点から
各種処理施設の分散、適正配置を図るよう求めます。
 そしてこれ以上の廃棄物処理施設を誘致させないこと。
 さらに事業予定地内の未利用地はすべて緑地にすることを実現させたいと思います。