バイオマス発電とサーマルリサイクル

大田区内において、これまで不燃ごみとして収集していたプラスチック類、ゴム類、皮革類を可燃ごみとして収集し、清掃工場で焼却する地域が拡大します。

大田区では、現在、モデル収集地域と称して、
・北馬込一丁目、二丁目
・東馬込一丁目、二丁目
・千鳥三丁目、千鳥二丁目一部(矢口北町会区域)
において、これまで不燃ごみだったプラスチック類を可燃ごみとして収集しています。
 これらの地域に加え、来月より、
・南馬込一丁目、二丁目、三丁目
・中央一丁目
・北千束一丁目22番から69番まで
・下丸子一丁目、二丁目、三丁目、四丁目
・矢口一丁目、二丁目、三丁目
・多摩川一丁目、二丁目
でのモデル収集が始まります。

 埋め立て処分場の延命が目的であると説明されていますが、一方で、大田区西野区長は「プラスチックは石油からできているので燃やせばよく燃える。清掃工場では、ガスや灯油を助燃材としてごみを燃やしているが、プラを混ぜれば、ガスや灯油がその分助かる」と答弁している通り、紙類のリサイクルが進み、ゴミ組成のうち生ゴミの割合が高くなり、燃えにくくなっているという背景もあります。

 ヨーロッパでは、生ゴミリサイクルが積極的に行われていますが、ゴミが燃えにくくなるほどに生ゴミの影響を受けやすくなっているのであれば、当然、次に私たちが考えなければならないのは、これまで減らしてきた焼却ゴミを増やすのではなく、更に減らすことです。
 そして、そのために私たちが行うのは「生ゴミ」をリサイクルすることではないでしょうか。

 たとえば、少し古い資料ですが、朝日新聞記者の杉本裕明氏が、2005年12月のガバナンス「焼却施設から生ゴミを除く」ー広がる自治体の生ゴミリサイクルという記事の中で、
 生ゴミはカロリーがプラスチックの1/10の低さであり、自分で燃える限界が600キロカロリーなので、自治体は燃やす時に都市ガスや灯油を助燃材にして追い炊きしている。もし、それを燃やさずにすめば焼却の効率は随分高まるのではないか。として各地自治体(府中市・水俣市など)が生ゴミリサイクルに本腰を入れ始めている様子を紹介しています。

 事業者から排出される生ゴミの処理方法①/②については、以前にも私のHPにおいて取り上げていますが、1月21日の日本経済新聞では省庁が助成を行い、自治体にバイオマスの利用促進を促している状況が紹介されています。

 温暖化の原因となるのは、自動車や火力発電所、工場からの二酸化炭素(CO2)排出量が増えていることが原因で、その点、光合成でCO2を摂取して成長した植物などは燃やしても大気中のCO2量は増えないとされています。
 エネルギーをバイオ燃料(家畜のふんや生ゴミ、木くず、農作物からできる燃料)に置き換えればその分CO2は減るという計算になります。

 また、生ゴミリサイクルの取り組むことで、生ゴミ排出の現状を認識し、食べ残しについて私たちが考え直すきっかけも作ることができるのではないでしょうか。

 大田区では、生ゴミもプラスチックもすべてを一緒に焼却しようとし、それをサーマルリサイクル(ゴミを燃やした熱からエネルギー回収すること)としています。

 新エネルギー法では、電気事業者に対し、販売電力量に応じ一定割合以上の新エネルギーから発電される電気(新エネルギー等電気)の利用を義務付けていますが、この法律は、生ゴミを焼却してできた電気も新エネルギーとして位置づけられていることです。

 一方で、バイオエネルギーの利用促進のための補助金を出しながら、生ごみ焼却を容認するこの新エネルギー法にも問題があります。