大田区のゴミは減り続けているのに清掃費が減りません。
 おかしいと思いませんか?

 今日はゴミは減っているのに、清掃費が減らない理由について考えます。

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 ゴミ処理にあたっては

【安全性】
ダイオキシンや重金属類などの排出を出来る限り少なくすること。

【持続可能性】
CO2の排出を極力抑えるなど環境に負荷をかけない処理方法を選択すること。

【経済性】
効率的なゴミ処理を行うことで費用のかからない方策に努めること。
が重要であると考えます。

■17%も減っている大田区のごみ■

 大田区のごみ量は区民の努力もあり毎年減っています。
 平成12年に17万5千トンだったごみは、平成21年に14万6千トンと17%、2万9千トンも減っているのです。
 
 ところが不思議なことにごみは減るにも関わらず大田区の清掃事業費は平成19年から増え続けています。
 ごみが減るのに清掃事業費が増える。
 おかしいと思いませんか?
 調査したところ「ゴミが減るのに清掃費が増える理由」が大きく3つあることが判明しました。

■理由その1:コスト管理のズサンな収集運搬委託■

 大田区では、ゴミや資源の収集・運搬の一部を委託していますがその委託単価が毎年上がっています。
 調査した際に、収集運搬経費単価を上げた理由の説明を求めましたが納得のいく理由は得られませんでした。ガソリンの高騰と説明したこともありましたが、ガソリン単価は上下しており、下がったからといって連動して委託単価を下げるわけでもありません。

 特に収集運搬経路についてですが、大田区の資源回収車のなかには路上で回収した資源を分別しながら収集するなど効率の悪い収集を行っている車もあります。すみやかに収集すれば、収集の回転数を増やすことも可能になりますが、効率の悪い収集を行えば、それだけ委託台数は増えることになります。路上で分別しているにもかかわらず別途分別費用をキログラム当たりで支払っているのですから無駄な委託のしかたです。
 収集運搬経路や収集運搬体制を見直すことで収集運搬経費を削減する余地があります。


■理由その2:リサイクル費用が自治体清掃費を圧迫■

 大田区では現在、ペットボトルやビン缶発泡スチロールのトレイなどをリサイクルしています。これら、容器包装類のリサイクルは、「容器包装リサイクル法」と言う法律に基づきそのほとんどが自治体の負担で行われています。

 私は、本来、製造販売し、利益をあげる製造者がリサイクルまで責任を持つべきと考えますが、法律に示されている製造者責任が十分でないことが、これら容器包装類のリサイクルの自治体負担を大きなものにしています。自治体がリサイクルに取り組めば取り組むほど、リサイクル費用が自治体清掃費を圧迫する構図になっているのです。

 製造者がリサイクルまで責任を持つしくみを作れば、ゴミになりにくいものを作ったり、リサイクルしやすいものを作ったりする力が働きます。
 社会全体が負担しているリサイクル費用やリサイクルにかかる資源を削減することにもつながります。

 自動車リサイクル法などが良い事例で、リサイクル費用を価格に転嫁し製造者が責任をもってリサイクルしています。

 容器包装リサイクル法を改正し製造者責任を明確にすることで、リサイクルにかかる自治体負担を減らす必要があります。


■理由その3:ゴミ量に対して清掃工場の規模が過大■

 23区はゴミの収集・運搬までの責任を持ち、ゴミ量の計画を策定しています。
 しかし、23区の清掃工場を維持・管理・運営・建設するのは、23区が共同で設立した「東京23区清掃一部事務組合」です。
 ゴミ量の予測と清掃工場の建設計画をたてるところが異なっているため、ゴミ量計画と清掃工場の建設計画とに大きな差が生じ、結果としてゴミ量に対し過大な設備投資が行われています。

 区民とともに、このゴミ量と清掃工場の建設計画に基づく清掃工場の償却規模とのかい離を指摘し続けた結果、ようやく大田清掃工場の建設計画が見直しになっていますが、それでも、なお、実際のゴミ量と清掃工場の償却規模との間には大きな差が存在しています。
 そして、その維持管理費や清掃工場の建設費が、大田区も含め清掃工場の維持・管理・建設の分担金を毎年増やしてきているのです。

 これら3つに取り組むことで大田区の清掃費総額を減らし、区民のゴミ削減の努力が清掃費に反映するしくみを作ることが重要です。



なかのひと