持ち込まれた廃棄物は、破砕されたのち、焼却され、灰は埋め立てられます。分別が十分でなければ破砕施設でのアスベストの拡散が心配されます。
現地の仮置き場に行きましたが、無造作に置かれている鉄骨には、吹き付けアスベストと思われるものがついたままでした。鉄骨に吹き付け材があるにも関わらず、アスベストを疑わず放置されている状況で、安全な廃棄物の分別ができるでしょうか。
広域処理による課題だけではなく、被災地における廃棄物の安全な処理にも不安が残りました。
空間線量は、風向きなどもあり、検出されないことが多いそうですが、一緒に行ったアスベストセンターが、現地で採取したサンプルのアスベスト測定を行います。
結果がでましたら、報告させていただきます。
また、廃棄物は津波の被害を受けた混合廃棄物で、泥が多く、分別は、アスベストやPCB、放射能の以前に、泥を落とすところから始まります。泥が混ざったまま焼却すれば、カロリーを確保できず、助燃剤を増やさなければならないなど調整が必要で、安定的な焼却に不安も残ります。
現地での作業は泥をふるいにかける作業が中心でしたが、重機のアームが作動している合間に、空地に広げられた混合廃棄物から、消火器やボンベなど焼却不適物を分別する作業は、非常に危険に見えました。
[下線部(12/1)追記]
また、廃棄物は津波の被害を受けた混合廃棄物で、泥が多く、分別は、アスベストやPCB、放射能の以前に、泥を落とすところから始まります。泥が混ざったまま焼却すれば、カロリーを確保できず、助燃剤を増やさなければならないなど調整が必要で、安定的な焼却に不安も残ります。
現地での作業は泥をふるいにかける作業が中心でしたが、重機のアームが作動している合間に、空地に広げられた混合廃棄物から、消火器やボンベなど焼却不適物を分別する作業は、非常に危険に見えました。
現地で処理している廃棄物処理現場に、同行した環境ジャーナリスト井部正之さんとアスベストセンターのお二人が行ったことろ、丁寧に手選別する現場もあったと聞きました。
現地(宮古市)では、12月から鹿島が受託した屋外・屋内選別場が稼働し始めると、ベルトコンベアーで流れてくる廃棄物の手選別が始まるそうです。
*埋め立て処分場からの拡散
環境省は、平成23年9月21日の事務連絡
「廃棄物最終処分場における焼却灰等の埋立処分について(注意喚起)」
において、
放射性セシウムを含む焼却灰等を埋め立てる際には、焼却灰等と水がなるべく接触しないように、場内の水が溜まりやすい場所での埋立ては行わない等の対策とともに、放射性セシウムの土壌吸着性を考慮して土壌の層の上に焼却灰等を埋め立てる等の対策を考慮すること。また、飛散・流出防止のため即日覆土等を施すこと。
としています。
しかし、現状の廃棄物処理過程においては、最終的に灰が埋め立てられる中央防波堤埋め立て処分場に雨が降れば、地下に浸透する過程でセシウムが溶け込む可能性があります。
中央防波堤は廃棄物を埋め立てる施設のため、汚水が地下浸透しないよう溜まった水を処理して、下水処理施設に送っています。
焼却施設も下水処理施設も放射性物質の処理を想定して作られていませんので、処理過程において、放射性物質を処理する設備はありません。
現在の廃棄物処理の問題であり、災害廃棄物受け入れの問題に限りませんが、廃棄物を処理することが、放射性物質を拡散させることになっているのです。