国と大田区が一人5千円の現金給付!、それだけ聞くとちょっと嬉しい現金給付に誤魔化されてはいけない理由

昨年末に臨時議会が開かれて、一人5千円の現金給付が決まりました。

国はお米券と言われた補正予算で3千円
大田区が上乗せの補正予算で2千円
合わせて5千円です。

周辺自治体でも同様の補正予算が決まっているようです。

それだけ聞くと少し嬉しい気持ちになりますが、
私は5千円で胡麻化されてはならないと思います。

その前に、
大田区長などが国に要望し、
国はそれを聞き入れて、
住民税減税を止めての現金給付だからです。

国は物価があがったので、
非課税枠を広げて減税しようと考えていました。

結果、
所得税の非課税枠は上がりましたが、
住民税は、据え置かれています。

最低税率5%の所得税が減税になって、
年末調整で一人2~4万円の減税と言われています。

今回の現金給付は
🔴所得税の減税が必要だと、2~4万円の減税を決めた国が、
🔴大田区の要望もあって、住民税は減税せず、最低限の生活費からも税金を取ると決めた後に
🔴国3千円+大田区2千円=5千円の給付をしているのです。

蒲蒲線の財源が足りなくなる、と国に要望して減税をやめさせた大田区
国の予算に2千円上乗せしての、一人5千円、一回限りの現金給付ですから
誤魔化されてはならないと思います

詳しい理由が知りたい方は、
以下をどうぞ

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あらためて税金の壁問題とは

税金の壁問題と言われましたが、
物価が上がったので、基礎控除という壁を引き上げるという意味でした。

税金は最低限の生活費からは取らないのが原則なのです。

国は、所得税も住民税も基礎控除を引き上げる検討を始めましたが
住民税は動かなかったのです。

蒲蒲線のため最低限の生活費から住民税を取られる
大田区民

これは、大田区など地方自治体の首長が
国に要望したことが大きく影響しています。
大田区の場合には、蒲蒲線などの財源が足りなくなるからというのが理由でした。

蒲蒲線などのために、大田区民は、
最低限の生活費からも税金を取られることになりました。

立場で明暗分かれる
動いた壁・動かなかった壁

結果、動いた壁は所得税だけ、住民税も、社会保険料も据え置かれました。

所得税の壁が動いて、
基礎控除が48万円が10万円引き上げ58万円
給与所得控除が55万円が10万円引き上げ65万円
上乗せ特例(詳細は末尾)
年末調整で2~4万円の還付になると財務省は試算しています。

住民税も社会保険料も据え置かれたので、
来年度にかかる住民税や社会保険料が思ったより多く驚く方も多いと思います。

所得税の壁が動き、住民税の壁が動かなかったことは、立場で明暗を分けます。

企業は働き控えを解消して労働力を確保できますが、
中小零細企業の中には、翌年以降の重い社会保険料負担に経営を圧迫されるところがでてきます。

大田区税収を増やし蒲蒲線に使えますが、
働く区民は、税金をとるべきではない最低限の所得にからも、税や社会保険料負担をしなければなりません

重くなっている住民税負担

小泉構造改革前まで、およそ年収300万前後以下の方たちの住民税は5%でした。
それを、地方分権だから、社会保障のためだから、と倍の10%に引き上げています。

この間、各種の控除(扶養控除、配偶者控除)も減らされ、住民税負担は重くなっています。ところが、減税を止め、蒲蒲線です。

物価高の生活防衛で
住居費・こづかい・交際費が減る

特別区の一人、二人、三人世帯の令和7年4月の生計費を令和3年と比べると、物価が上がって増えているのは、食糧費、被服・履物費ですが、生計費合計は、減っています。

物価に所得が追い付かない中、住居費・医療費・交際費などを減らし、生活の質を下げて生活防衛している様子がわかります。(特別区人事委員会勧告資料より。)

金額ではなく購買力
生活の水準を守る手取りが重要

区長は、蒲蒲線を進めるため、住民税減税を止めさせ、一人たった5千円の現金給付で済ませようとしていますが、こうした区民の生活状況を知っているのでしょうか。

金額の手取りではなく、購買力から見なければ、急激な物価高から、区民の生活水準を守ることはできないのです。

一度限りの5千円の現金給付で胡麻化されてはならないと思います。

所得税の基礎控除上乗せ特例

今回、所得税は、
基礎控除が48万円から10万円上がり58万円

加えて、基礎控除の上乗せ特例が設けられました。
住民税はありません

しかも、
上乗せ特例は、一番下の所得者層には少しだけ厚く、
所得が上がるにつれて小さくなります。

所得        基礎控除
~200万円:37万円の上乗せ 恒久的
200~475万円:30万円の上乗せ 令和7、8年のみの時限措置
475~655万円:10万円の上乗せ 令和7、8年のみの時限措置
665~850万円: 5万円の上乗せ 令和7,8年のみの時限措置

生活に必要な最低限の生活費からは税金を取らないはずなのに
最低限の生活費が、所得層で違うのは、おかしいですね。
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おまけ

住民税の壁を動かさなかった理由を考える

しかも、
所得税が160万円までかからない、と思って働くと、
住民税や、社会保険料の負担が生じることになります。

結果、主に、扶養の範囲で働いている方たちを
働いた賃金で
住民税や社会保険料を払わなければならない状況に誘導したことになります。

そうなると、
税や社会保険料の負担が大きいので

所得税の非課税の範囲で働いていた人たちは

増える、住民税や社会保険料負担以上に、手取りを増やすため
労働時間を増やし、働き方を変える、人が出てくると思います。

結果、
生計主と、生計主を雇う企業が負担してきた社会保険料を
扶養されていた人と、扶養されていた人を雇っている企業が負担するよう誘導した、
ということです

これは、
税や社会保障制度を
家族単位から、個人単位に誘導している、ということになります。

怖いのは
物価高で、賃金が減る局面で、個人に社会保険料負担を半ば強制的に誘導したことです。

一人の所得で
家族が生きていけるだけの所得を
企業が負担してきた状況から

賃金が下がり、生活水準が下がる中、
税も社会保険料も負担し、働くよう政治が誘導しているのです。

しかも、それが、
蒲蒲線の財源の捻出が、そのスタートですから、

この仕組みへの転換は
どう、うわべの説明を付けたとしても、
国民、区民の、豊かな暮らしのため、でないことは、明らかです

個人単位の税や社会保障制度を持つ欧米の基礎控除は、
日本に比べ格段に高く、円安もあって、
イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、いずれも200万円を超えています。
日本の様に、低所得者対策とか、時限的とかではありません

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