大田区の公園などにスポーツ施設が財政低裏付けなく次々建設され、福祉教育財源が心配な問題について
大田区では、来年のオリンピックを前にビーチバレー、フットサル、テニス、そして、このサッカー施設などスポーツ施設が次々作られています。
スポーツできるのは嬉しいですが、その分、区民の税金が使われます。
残念ながら、大田区の高齢障害子育てのためのサービス提供の量は足りていません。
福祉も教育も必要なサービスを切り詰め、スポーツ施設だけが整っても、老後が心配なお年寄りや、子育てで困っているひとり親家庭の心配はなくなりません。
スポーツ施設は、お金と時間的な余裕のある方たちにとって大切な場所ですが、経済的な困窮や、(一人で)生きていくことに困難を抱える方たちを支えるのが、大田区の優先課題です。
今回も、あらたなサッカー場のための条例が提案されましたが、長期的な財政の裏付けがないため、福祉教育財源も心配なため、議案には賛成できませんでした。以下、議案に対する奈須りえの討論です。
第85号議案「大田区立下水道関連施設公園等の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例」
に反対の立場から討論いたします。
大田区では、来年のオリンピックを前にビーチバレー、フットサル、テニス、そして、このサッカー施設などスポーツ施設が次々作られています。
財政的な裏付けは大丈夫でしょうか。
優先順位として適正でしょうか。
必要な福祉や教育費を削り、非正規公務員を増やして人件費を浮かせ、それで作った財源で整備すべきではなく、優先順位が違うと思います。
国の補助金をあてにすれば、国はいま国債を発行し将来の税収まで先取りしています。
このサッカー場はじめ最近整備している多数のスポーツ施設の財政フレームや必要量などの全体像が見えず、子どもたちの世代の税金を使ってまで整備すべき事業だとは思えません。
しかも、地球規模で起きている気候変動は、遠いアマゾンの熱帯雨林の伐採の問題だけではありません。民地の緑が減っていく中、せめて大田区の公園だけでも緑豊かな自然を確保しなければ、私たちの子どもや孫の世代の未来はありません。
開発し、土に蓋をして気化熱を奪うことでも温暖化は進みます。
レイチェルカーソン研究の第一人者で田園調布在住の上遠恵子さんは、先日、富士見会館で、こどもやまごなど未来の世代のために、緑や自然を守ることがいかに大切かを話されました。環境NGO環境文明21の藤村コノヱさんの、いま、私たちは産業革命以降気温が1度上がったが、氷河期の地球の平均気温は、いまより5度低かった。と地球の平均気温1度変わることの影響の大きさを訴え、2100年までに6.6度上がると氷河期との気温差以上の気候変動が予想されていると警告しています。
税金の使い方の優先順位も福祉や教育より低く、財政的にも子供たちの税収の先取りで、しかも待ったなしの環境問題が存在する中、これくらいは大丈夫はあり得ません。スポーツ施設が増えていることに警告をならし、今回は下水道処理施設を活用した整備ではありますが反対いたします。