解釈改憲を良しとする議会は住民の信託に値するか
解釈改憲を行わないことを求める意見書が大田区議会に提出されたが、否決された。
提出したのは、共産党9名、緑、ネットの11名の議員。
◆反対
自民党
公明党
民主党(山崎勝広、黒川仁、馬橋靖世、沼田秀弘)
◆賛成
共産党(福井亮二、佐藤伸、清水菊美、黒沼良光、金子悦子、菅谷郁恵、和田正子、藤原幸雄、大竹辰治)
民主党(森愛、津田智紀)
無所属(荒木秀樹)
緑(野呂恵子)
ネット(北澤潤子)
改革(岡高志)
解釈で変えて良いといっているのかな、大田区議会は。
9条に対する考え方はともかく、解釈改憲は、日本の法治システムを根幹から変える問題で、議会自ら議会の役割を否定しているに等しい。
憲法は、権力を縛る(=立憲主義)ものであり、遵守義務は、天皇、摂政、国会議員、裁判官、公務員にある。
地方議会の議員は特別公務員だから、当然遵守義務が生じる。
権力を縛る者自ら、憲法に書かれている改正以外の方法でルールを変えることなど有ってはならない。
議会にいて議員報酬改正などで「お手盛り」という言葉を思い浮べた。
それでも、議案を変える権限は議会にあったから、議員に都合の良い報酬改正を決める議会であっても、それは、選んだ有権者の見る目が無かったということになる。
しかし、憲法の改正は違う。
国会の2/3の同意と、国民投票が無ければ変えられない。
戦争ばかりしている王に退位を求めた貴族に対し、自らを縛るルール=マグナカルタを制定することを条件に王の地位に残ったのが憲法の始まりだ。
王=時の権力者は、いつの時代も戦争したがるものである。
戦争したい「理屈」を見極める目がいま私たちには必要だ。