大田清掃工場第一工場の再稼働と心配な空港アクセス線の地下トンネル工事

平成26年に長い間休止していた大田清掃工場第一工場は、平成26年から休止していましたが、平成29年にごみ量予測268万トンを上回る271万トンになり、ごみの焼却処理が厳しくなると判断したためです。

再稼働のための整備を行っていました。2022年11月11日に整備が終わり、大田区まちづくり環境委員会に再稼働したと報告があったため、委員会で視察にいきました。

大田第一工場には3つの炉がありますが、1炉を40日稼働させ、残りの2炉を休止させる方法で稼働していくそうです。

東京2区清掃一部事務組合のごみの処理量実績は、予想より増えてしまった平成29年(2017年)以降、

平成30年(2018年) 263万トン、令和1年(2019年) 264万トンは、ほぼ同じくらいでしたが、

コロナの初年度、令和2年(2020年)に、243万トンと大幅に減っています。

これがコロナの影響なのか、コロナ後も減っていくのか、気になるところです。

再稼働の議論があった際に、私は次のような報告をしています。

大田清掃工場は再稼働すべきか – 大田区議会議員 奈須りえ  フェアな民主主義を大田区から! (goo.ne.jp)

一旦作った清掃工場の数を維持するための再稼働になっていないか、という問題意識です。

一方、
大田清掃工場の下を羽田空港アクセス線が通る計画で気になっていたので、
トンネル工事が清掃工場の操業に影響がないか、うかがいました。

アクセス線は、大田清掃工場新工場と第一工場の炉の下を通るそうです。

トンネルは、地表から約50M下で、清掃工場の基礎とトンネルは10数メートル程度離れているそうです。

JR東海に聴いた リニアと首都高品川線が14mで交差 進まない調査掘進 心配なシールド工事の影響 – 大田区議会議員 奈須りえ  フェアな民主主義を大田区から! (goo.ne.jp)

清掃工場の炉の下で行われるトンネル工事の振動が工場の基礎に伝わり、建物や炉に影響しないか心配です。

清掃工場を管理運営する一部事務組合の説明では、鉄道事業者からは、影響のない形で行うという説明を受けているそうですが、
外環道で陥没事故があり、先日開業した相鉄東急新鮮でも陥没があり、リニアの調査掘進ではシールドマシンの故障で今も工事が止まっていますから、清掃工場の操業に影響する可能性が無いとは言えません。

万が一にも操業に差しさわりのある不具合が生じれば、一部事務組合は、今も、大田工場第一工場の3つの炉を再稼働しなければ、操業が厳しい状況だという判断をしていますから、23区のごみ処理がストップすることにもなりかねません。

大田清掃工場は、他の清掃工場に比べ、離れたところに位置しているため、搬入を敬遠している区もあると聞いています。アクセス線の工事が炉の稼働に影響すれば、一番大きな影響を被るのは大田区のごみだと思います。

しかも、
仮に、今回のトンネル工事が無事終わって、清掃工場を建て替える時になったら、今度は、清掃工場側が、トンネルへの影響のない工事をしなければならないとしたら、主客転倒だと思います。

工事が始まるまえに、安全確保のための十分な話し合いを行い、23区民に示すべきだと思います。