世界の自治体議会が5GにNOと言い始めている
世界の自治体議会、5Gへ「NO」と言い始めている
「5Gから健康とプライバシーを守る会」で一緒に活動を始めたばかりの故懸樋哲夫さんが、亡くなる少し前に紹介して下さっていた記事の日本語訳をご紹介します。
読むと、アメリカでは、国の制度を超え自治体議会が、5Gに対して、住民の声を代弁してNOと言い始めています。
やっぱり、政治を良くするのは住民であり、身近な自治体なのだと思います!
さらに、がんばらなくては!と思いました。
翻訳と掲載について了解を得ています。
Environmental Health Trust (環境衛生トラスト)
*翻訳は「5Gから環境とプライバシーを守る会」運営委員
奈須りえの支援者ボランティアが行いました。
ⅰ Environmental Health Trust (環境衛生トラスト)
2020年5月16日
「テネシー州ファラガットが、FCC(連邦通信委員会)が安全性を保証するまで5Gを停止にすることを決議」
テネシー州ファラガットによる5Gに関する決議
テネシー州ファラガットは州政府と連邦政府に対し、“健全な科学”によって健康へのリスクが評価されるまで、5Gを停止することを求める決議を承認した。この決議には、FCC(連邦通信委員会)の規制が時代遅れで、人の健康を守るには不適切だと多くの科学者たちが指摘していることが詳述されている。(参照、環境衛生トラストによる5G、4G、および電磁波についてのリサーチ)
「この決議によって政府に対し、5Gによる健康リスクをFCCが独自に調査するまで、5Gのインフラを停止するよう求める」(参照、WBIRテレビ、「ファラガットの町長たちが州および連邦政府に対し、5G基地局設置の停止を求める」)
ファラガット町の決議、加えて資産価値、科学および政策に関するEHT(環境衛生トラスト)のリソースが、どう使われているかについて書かれたテネシースター紙の記事、「州および連邦政府に対し、FCCが古い基準を見直す間、5Gの停止を求めることをファラガットが決議」を参照。
5G決議の抜粋
「一方、5Gテクノロジー固有の変化を考慮した上で、現行の基準が健康に与える影響を再調査し見直すことをFCCが怠ってきたという、全国の多くの地方自治体および市民による懸念の結果として、5Gテクノロジーの導入による健康への影響に関する調査を完了し、必要に応じて規定を改訂するまで、5Gインフラストラクチャーの性急な導入を停止するようFCCに対して求める訴訟が係属中だ。
よって、この決議の採択により、テネシー州ファラガットの町長および町会議員は、米国政府およびテネシー州政府がその権限において、調査する権限を唯一持つFCCが、独自の調査でもって高周波放出基準の妥当性について調べ、健全な科学に基づき、これら基準、または上述の調査の結果として採択された基準が、コミュニティー内の5Gワイヤレス設備の設置と運用による高周波放出に長期間、曝露することで、住民全般の健康が損なわれることがないと保証できる適切なものであると結論づけるまで、一般市民のものである地元コミュニティーの公道用地内の5Gワイヤレス設備導入を停止するよう取り組むことを求め、奨励する。」(テネシー州ファラガットの5G決議のpdfファイル参照)
テネシー州ファラガット以外に、5G問題について取り組んでいる米国の市町村
フロリダ州ハランデール・ビーチとウィスコンシン州グリーンデールも5G決議案を可決した。
2020年4月、サンディ・スプリングス市は5Gポールの工事停止命令を下した。市の広報担当、シャロン・クラウン氏は、「パンデミックで全国が危機的状況にある中、下請け業者らが住民たちに近づいているとの情報を得て、市はパンデミックの危機が収束するまで、住宅街におけるすべての設置の工事停止命令を発行しました」と述べている。ポールの設置は、既に市と、設置に反対する住民の間で議論の的となってきたが、市はこれまで、州法のせいで地元における設置を阻止することができなかった。(「サンディ・スプリング市、パンデミックを理由に、ベライゾンによる5Gポールの設置を無期限停止とすることを命じる」の詳細)
2020年3月には、ニューハンプシャー州キーン市が5Gを禁止とした。「議会は全会一致で単独議案を可決し、公道用地に設置される小さなワイヤレス設備の場所および設計基準を作る条例を起草するようスタッフに指示した。スモールセルとしても知られるこれら設備は、前世代に加えて、より速いダウンロードとアップロード速度が売り物の次世代のモバイル・ネットワークである5Gを本格展開するために使われる。」(「ニューハンプシャー州キーン市議会が5Gの一時的禁止を承認」の詳細)
2020年3月:カリフォルニア州サンタバーバラが5Gを一時停止に
「新しい5G携帯電話技術の健康への影響を懸念する反電磁波活動家らによる猛反対に直面したサンタバーバラ市議会は、大手の携帯電話会社ベライゾンが、ダウンタウンの街路灯に60個の新たな5G携帯電話アンテナを設置するのを可能とするはずだったライセンス契約の認可を延期することを可決した。」(サンタバーバラ市議会が方針転換し、ベライゾンのライセンス契約の採決を先送りしたことについては、「市議会が5Gアンテナに関して、“どデカい一時停止ボタン”を押す」を参照)
“スモールセル”や5Gを条例で制限するためのアメリカの市町村による取り組み
●カリフォルニア州ロスアルトス市:住宅地の公共設備地役権内にスモールセルを設置することを禁止。
●カリフォルニア州ペタルーマ市:あらゆる住宅から150メートル以内にスモールセルを設置することを禁止。
●カリフォルニア州フェアファックスとミルバレー市:住宅地にスモールセルを設置することを禁止。
●サンディエゴ群:学校、保育所、病院、教会から300メートル以内にスモールセルを設置することを禁止。
●オハイオ州メイソン市:住宅地、または宅地から30メートル以内にスモールセルを設置することを禁止。
●マサチューセッツ州バーリントン:スモールセルに年間更新料を課す。
●バトンルージュ:スモールセルの導入を中止。
4/5Gアンテナの増加を遅らせるための条例を制定した米国の全市町村については、「全米の市町村における5Gスモールセルに関する取り組み」を参照。
ⅰ アメリカのシンクタンク。https://ehtrust.org/about/