外郭環状道路上の陥没事故を受け、リニア中央新幹線工事停止を求め国交省交渉を行いました

下記の通り国交省交渉を行い、要望書を提出しました。

 

日時 : 2020.11.20(金)14:00~15:50

場所 : 参議院議員会館B105

出席者:国交省 道路局 高速道路課  国道・技術課 

    同省  鉄道局 施設課 

    リニアから住環境を守る田園調布住民の会 

    洗足池をリニアから守る会 

    リニア沿線ネット 

    リニア・市民ネットワーク東京 

    福島みずほ参議院議員

    もとむら伸子衆議院議員

 

予め国交省に提出した質問1~6に対すると国交省の回答(提出した質問書は別紙)は以下の通り

1.外環道陥没事故がおき、同じ大深度地下工事を行うリニア沿線の住民は不安の中にいる。リニア大深度地下工事では、同様の事故は起きないですか。起きないとすれば、その理由について、事業主体や工法、立地の違いなどから、あらためて説明してください。

 

⇒回答 外環道の事故調査結果(12月初旬)を見て判断することになる。

 

2.外環道陥没事故を受け、追加でボーリング調査をしています。

リニアのボーリング調査は大丈夫ですか。外環道の陥没事故を受け、リニアもボーリング調査をしてください。

外環道とリニアのボーリング調査は、基本同じですか。違いますか。深さ、間隔、沿線上からの距離などから見て明かにしてください。

 

⇒回答 必要な調査はやっていると考えている。 

⇒会の反論 国交省の大深度使用技術指針(100~200m間隔のボウーリング事例が多い旨)に対し、大田区・世田谷区のボーリングは400mに1か所と少ないことを指摘。

 

 

3.外環道陥没を受け、工事がストップしているが、リニア工事も止めてほしい。止められないとすれば理由は何か。上記の違いも含め説明してください。

 

回答⇒ リニア大深度は、本年度はまだ掘っていない。(大深度掘進は来年4月以降となる。)

外環道の事故調査結果(12月初旬)を見て判断することになる。

 

4.上記について、リニア住民に向けて、JR東海、国交省主催で説明会を開催してください。説明会は、個々でも、一緒でも構いません。

 

⇒回答 JR東海は工事開始前に説明会をやることになっている。 

⇒申入れ JR東海に説明会をやるように国交省から指導して欲しい。

⇒回答 持ち帰り検討する。

 

5.外環道陥没事故の賠償責任はどこにあるか。認可した国、事業者、意見を述べた自治体など多様な主体が関わっているが、それぞれの責任について説明してください。

リニアの場合、同様の事故がおきたら、賠償責任はどこにありますか。

 

⇒回答 外環道の事故調査結果(12月初旬)を見て判断することになる。

⇒自治体の責任をどう考えるか

⇒道路が所在する自治体としての責任はあるのではないか。

 

 

6.外環道では、同じ大深度地下でありながら、家屋調査をしている。リニアの大深度地下工事で家屋調査をしていないのは何故か。今から希望したらするか。事故が起きた場合、どう立証、補償するのですか。

 

⇒回答 JR東海は実施する方向で考えているようだ。

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以下、要望書

                             2020年 11 月 20 日

国土交通大臣 赤羽 一嘉 殿

 

                 リニアから住環境を守る田園調布住民の会

                             代表 三木 一彦

                        洗足池をリニアから守る会

                               酒井 道篤

                      リニア・市民ネットワーク東京

                               奈須 利江

 

私たちは、リニア中央新幹線の大深度地下使用の認可に対し、その安全性の確保に疑義を持

ち説明を求めたり、審査請求等により、事業者及び国土交通省の所管部署に対して働きかけ

を行って参りました。

 

10 月 18 日、 調布市東つつじが丘 2 丁目の住宅地において、道路と宅地の一部が陥没した

という報道がありました。報道等から、直下の地下で外環道のトンネル掘削工事が行われて

いたこと、それを受けて、事業者である NEXCO 東日本は外環道の工事の中断を公表し、

調査に入っていることを知りました。

 

リニア中央新幹線においては、大深度地下使用の認可が下りて、北品川非常口には、シール

ドマシンが入ったと聞いています。

 

この大深度地下使用認可処分の審査請求に係り、9 月 8 日に提出した反論書のなかで「今まで道路で起きていた陥没、地盤沈下・隆起といった地盤変動が住宅街で起きることになり、

そこに住む人々は生命、身体の危機に直面することになり」と指摘したことが早くも現実の

こととなり、人格権の侵害による脅威が明白になりました。

 

今回の、外環道の地下トンネル工事はシールドマシン工法で、リニア中央新幹線の工法と同

じであり、私たちリニア中央新幹線経路直上・周辺住民及び関係者は、今回の事故の報道に

大変に大きな衝撃を受けています。

 

特に、外環道においても、トンネル直上の地質調査は行っていないと報じられており、リニ

ア中央新幹線で指摘してきた安全確認の不十分なところも同じで、同様の事故がリニア中

央新幹線の地下トンネル工事においても起きるのはではないかと、懸念するものです。

 

そこで、リニア中央新幹線経路直上・周辺の住民および関係者は、安全確保のために、以下

のことを要望をいたします。

 

                要望事項

 

 

  • 国とJR東海は、外郭環状道路陥没事故を受け、速やかにリニア中央新幹線大深度地下使用経路についての住民説明会を開催すること。

 

 

  • 大深度地下使用は、上部に影響を及ぼさないとの前提が崩れたことから、国は、リニア中央新幹線全線の地下トンネル工事について、ただちに工事の中止を JR 東海に指示するとともに、リニア中央新幹線の事業認可および大深度地下使用認可を取り消し、事業を停止させること。

 

 

  • 大深度法を廃止すること。

 

 

  • 外環住民の訴えを無視し、大事故を起こし、国民を恐怖に陥れた責任は重く、地域住民はもとより国民に対し謝罪をすること。