田園調布せせらぎ公園のワークショップに感じる、大田区は本当に公園を区民の財産だと思っているか

田園調布せせらぎ公園の大量樹木伐採で、大きな住民運動が起きています。

住民との合意形成なく、当初の公園の自然をできるだけ残すという整備方針と大きく違う整備を決めたからです。
大田区は、住民の声を聴かざるを得なくなったのでしょう。

1300本の樹木を伐採した後で、今さらですが、ワークショップを行うと決めて9月初旬に第一回のWSが開催されました。

形だけで住民の声など聴く気があるのか?疑問視されていますが、それでも、ワークショップを開催させた住民パワーはすごいと思います。


50人の住民の声を聴くWSですが、半数は大田区の推薦の区民で、残り半数が公募。

そのうえ、年代で定員を設けているので、高齢世代は狭き門だったようです。

公園の管理運営に関わる団体が複数入るなど、選考基準も不透明です。

当日、私は、傍聴を希望しましたが、かなわず、当日の会議の様子は、委員会報告も、議事録公表も、未だにされていません。

そもそも、公園整備を一部の人たちの提案で決めて、それが近隣住民の知るところとなり、大きな運動に発展したにもかかわらず、反対の大きな体育館建設は議題にしないと募集の際に書かれていたなど、住民の声を本当に聴く気があるのか疑問を感じます。

ご自分も要望したおひとりだった町会の元役員さんが、雨の日のグリーンフェスタが中止になり、雨でもできる体育館を要望した、田園調布小学校卒業の隈研吾氏にお願いしよう、となったが、良くなかったと思う、と言っておられます。

雨の日のイベント会場の確保なら、屋根付きのスペースでも良かったと思うのですが、大田区の思惑に使われてしまったのかもしれません。

公平性や合意形成に問題があったのは、明らかです。

一部の声で進んでいることが明らかになって、より反対の声が大きくなったら、防災のために使うと言いはじめましたが、公園の一部がハザードマップの浸水地域でもあることから、避難する先としてふさわしいとは言えず、区の姿勢に住民の疑問は大きくなるばかりです。

当日のWSで、これまでの経緯について申し出て住民が話したそうですが、これまでの経緯について少しでも反省する気持ちがあったなら、住民に言われるまでも無く、時間をとって説明する場を設けるべきでした。

先日、議会で決まった公園の指定管理者が決まりました。
募集要項をみると、指定管理者に公園でお金儲けを積極的に奨める内容になっていましたが、公園が、イベント会場、催事場になってよいでしょうか。

WSを通じて、公園の運営に住民主導で関われる仕組みを作れると良いと思います。

 

せっかくのWSですから、大田区民の貴重な財産である公園を住民の声を聞きながら管理運営できる仕組みを作ってほしいものです。