新しい年に、20年をふり返って見える「フェアな民主主義」という希望

 

青く晴れわたった空を見ていると本当にすがすがしい気持ちになりますね。

今年も、この空のような心持ちで、さまざまな問題に取り組んでいきたいと思います。


 民主主義というのは、公平な政治のしくみなのに、なぜ「フェア」という言葉をつけているのですか。と聞かれることがあります。

 私たちの大切なことは、選挙で選んだ議員が、議会で議論して、決めていますから、私たちの想いや願いは、投票によって、議会での意思決定として伝わるしくみになっている“はず”です。

あえて「フェア」という言葉をつけているのは、そうなっていないのではないか、もっと民主主義を良くする必要があるのではないか、と考えているからです。

議員になって議会をみて、大変に驚きました。どうしてこんな大切なことが決められているのに、私は、知らなかったのだろう、と思ったからです。

少しすると、提案される内容がいつも1つなのが、気になるようになりました。私が望む提案でないことが、見えるようになってきたからです。

ところが、提案されたことは、少しの変更もなく、ほぼ、そのままに決まっていきます。

確かに、選挙で選ばれた議員が、議会で話し合い、多数決という議会制民主主義のしくみに従って決めているのに、(私が)問題がある、もっといい方法があると思っていることが、決まってしまうことがあるのです。

提案されるたった一つのことを、多数決で「可決」する議会になっているとすれば、多数派が、正しいとき議会はうまくいきますが、少数意見の中に正義がある時、是正しにくい仕組みだと思うようになりました。

そもそも、その提案は、誰の「発意」で出されているのかも、気になります。それまで、議会で議論になったことや、区民が望んでいる声を聴いたことの無いことが、提案されることが少なくないからです。

投票率が下がってきているのは、政治に興味や関心が無いことの表れかもしれません。

しかし、興味や関心の無さは、有権者ではなく、情報を提供する議会や議員のほうにも有ると思います。

2016年に「やっぱりあきらめられない民主主義」という本を内田樹さん、平川克美さんと共著で出させていただきました。

いま、日本の民主主義は、さらに厳しい場所に立たされていると思っています。

情報発信することで、地方議会のリアルにふれていただくことが、みなさんの興味・関心につながり、フェアな民主主義という希望につながることを期待し、今年も活動して参ります。