調布市陥没事故を受けた、東京外環道緊急申し入れ集会にリニアの住民グループとして参加して
調布市の外郭環状道路トンネル掘削工事のすぐ上で起きた陥没事故を受け、参議院議員会館で、国交省を招いた住民集会が開催されました。
日ごろより、同じ、大深度地下を使った事業で連携して活動していることから、集会の情報提供をいただき、参加してきました。
陥没した事故現場近くに住む住民からは、事故の前から振動があるなど、切実な声があがっており、影響が無いからと始めた工事で、こうした実害があったことから、国交省に対し詐欺師と言った厳しい声もとんでいました。
特に、トンネル掘削箇所や、近隣のNEXCOの所有地でのボーリング調査が行われず、数百メートル離れた民地でボーリングを行ったことについて、(民地を選び)調査結果の公表を避けたのではないか、といった指摘もありました。
事故原因の明らかになっていないため、今後、二次、三次被害が起きないことも限らず、沿線住民の安全確保も必要ではないかと思いました。
以下、住民からの要望事項です。
1.住民への説明
2.正当な補償
3.緊急時の避難計画を実効性あるものにつくりかえること
4.安全が確保されるまでは工事を再開しないこと
などの要望が出され、国交省は、有識者会議での議論も含め、持ち帰りました。
参加した、国会議員からはシールドマシンの土砂の取り込みすぎではないか、取り込み土砂の量は確認しているか、などの指摘もありましたが、国交省は、工事を行っている事業者のデータであることを理由に、分かっているかどうかも含め、回答を避けました。
なお、
リニアから住環境を守る田園調布住民の会、洗足池をリニアから守る会、リニア・市民ネットワーク東京として、以下の要請文を国交省に提出してきました。
私たちは、リニア中央新幹線の大深度地下使用の認可に対し、その安全性の確保に疑義を持ち説明を求めたり、審査請求等により、事業者及び国土交通省の所管部署に対して働きかけを行って参りました。
10月18日、 調布市東つつじが丘2丁目の住宅地において、道路と宅地の一部が陥没したという報道がありました。報道等から、直下の地下で外環道のトンネル掘削工事が行われていたこと、それを受けて、事業者であるNEXCO東日本は外環道の工事の中断を公表し、調査に入っていることを知りました。
リニア中央新幹線においては、大深度地下使用の認可が下りて、北品川非常口には、シールドマシンが入ったと聞いています。
この大深度地下使用認可処分の審査請求に係り、9月8日に提出した反論書のなかで「今まで道路で起きていた陥没、地盤沈下・隆起といった地盤変動が住宅街で起きることになり、そこに住む人々は生命、身体の危機に直面することになり」と指摘したことが早くも現実のこととなり、人格権の侵害による脅威が明白になりました。
今回の、外環道の地下トンネル工事はシールドマシン工法で、リニア中央新幹線の工法と同じであり、私たちリニア中央新幹線経路直上・周辺住民及び関係者は、今回の事故の報道に大変に大きな衝撃を受けています。
特に、外環道においても、トンネル直上の地質調査は行っていないと報じられており、リニア中央新幹線で指摘してきた安全確認の不十分なところも同じで、同様の事故がリニア中央新幹線の地下トンネル工事においても起きるのはではないかと、懸念するものです。
そこで、リニア中央新幹線経路直上・周辺の住民および関係者は、安全確保のために、以下のことを要望しますので、11月6日までにご回答くださいますようお願い申し上げます。
要望事項
1.国は、リニア中央新幹線全線の地下トンネル工事において、外環道での事故原因が解明されるまで、ただちに工事の中止をJR東海に指示し、リニア中央新幹線全線における地下建設工事の安全性の確認を行うこと。
2.また、上記について、JR東海の安全確認作業を監督・指導すること。
3.原因究明と安全確認が行われたら、住民説明会を開催すること。
4.人格権の侵害であることから、住民の合意が得られるまでは、工事の再開をしないこと。
以 上