コロナで延期・中止になったイベントのチケット代を住民税から払い戻す構図になる奇妙な税制改正
コロナで中止や延期になったイベントの払い戻しを辞退すると寄付金控除が受けられるしくみができました。
主催者は払い戻しをしなくてすみますし、チケット購入者も、寄付金控除で実質払い戻しをうけたのと同じで、その分税金が安くなります。
払い戻しの負担をすべき主催者に、区市町村の住民税で払うと言うことなんですね。
オリンピックの払い戻しも始まっていますが、
https://ticket.tokyo2020.org/Service/NewsDetail?NoticeSeq=48
主催者である「東京オリンピックパラリンピック協議大会組織委員会」が、寄付控除を受ける対象イベントとして申請して認められ、チケット購入者が払い戻しせず寄付控除を受けることを選べば、主催者はチケットの払い戻しをしなくて済むようです。
区市町村は社会保障の責任主体で、住民税は、住民福祉や教育、保健などに使われています。
イベントの払い戻し代金は、区市町村の住民税で負担すべきでしょうか。
オリンピックパラフィンピック組織委員会予算V4の収入が6300億円、支出が6030億円で、予備費として270億円計上しています。
ちなみに、収入は好調なマーケティング活動に伴い、国内スポンサーー収入がV3から280億円増の3480億円になっているそうです。
https://tokyo2020.org/ja/organising-committee/budgets/
スポンサー収入ですから、私たちは、3480億円をオリンピックスポンサー企業のものを買うことですでに負担しているんですよね。
コンサートや演劇なら、練習してきた音楽家や俳優さんたちに支払うべき費用もあると思いますが、オリンピックの参加者には報酬は支払われません。
予備費の270億円、オリンピックを開催しないことで浮いたお金。
「東京オリンピックパラリンピック協議大会組織委員会」
はどうするのでしょう。
開催しないことで、出ない支出もあるはずで、オリンピックの支出の内訳をぜひ、国会議員のみなさまは、国会で解明していただきたいと思います。
寄付控除を決めたのも国会ですし。