羽田空港飛行ルート変更についての大田区から国への要望
大田区が国に、騒音対策、安全、ゴーアラウンド、騒音測定局の増設、情報提供などについての要望書を出しました。
飛ぶ前からわかっていたことなのに、いまさらのように要望書を出しているのは、決めたことに対する後悔や反省があってのことでしょうか。
決めた後協議をしながら、実証飛行の直後にこうした要望を出すと言うことは、協議が不十分だった、実証飛行でなく、試験飛行の必要があったことを何よりも明確に示しています。
実証飛行で初めて分かったというなら、なぜ、決める前の試験飛行をもっと強く求めなかったのか、
決めた後の協議ではなく、決める前に、協議しなかったのか、
問題点を知りながら、改善策を要望し続けていれば、新飛行ルートを認めた意思決定責任は免除されるという意識なら、大田区も日本も、良くならないと思います。
国に対して毅然と発言できない大田区長と行政大田区は、本当にがっかりします。
意思決定権者としての責任の重みをしっかりと受け止めてほしいと思います。
31空空発第10633号 令和2年3月26日
国土交通大臣 赤羽 一嘉 様
大田区長 松原 忠義
羽田空港の機能強化等に関する要望について
羽田空港の機能強化等に関しては、これまで貴省から当区の要望に対して回答をいただき、ご対応いただいております。また、昨年8月に新飛行経路の運用開始及び国際線増便を実施することが発表されたことに伴い、機能強化後の羽田空港の運用について協議を実施し、確認いたしました。一方、地域からの要望を踏まえ先般実施されました実機飛行による確認において、当区としましては区内への騒音影響などを改めて認識したところでございます。
今後、空港と地域が共存共栄の関係をより強固なものとしていくためには、区民が安心して生活できるよう各種対策の確実な実施及び更なる対策の強化、情報提供が重要であることから、再度下記事項について要望いたします。
記
1 羽田空港の機能強化について
(1)新飛行経路における騒音影響への対応
B滑走路西向き離陸における長距離国際線の制限、低騒音機の導入促進等、これまで示された対策を確実に実施されたい。
また、その他騒音影響の大きい航空機の離陸についても制限を設けるなど、更なる騒音軽減措置を講じていただきたい。
運用開始後も騒音影響を検証、分析し、実情に応じた騒音軽減対策を実施していただきたい。
(2)安全対策等の強化
これまで示された対策を確実に実施し、未然防止を図るとともに、その検証や評価を含めたさらなる対策の強化及び徹底を図り、万全を期していただきたい。
(3)新飛行経路におけるゴーアラウンド経路
新飛行経路におけるゴーアラウンド経路については、令和2年1月17日付け国空首都第107号「機能強化後の東京国際空港の運用について(回答)」において文章で示されているが、図示いただきたい。
(4)騒音測定局の増設検討
騒音測定局については、「現時点においては増設の計画はない」とされているが、運用開始後において既存局及び臨時測定等により区内の騒音影響を確認の上、必要に応じた増設を検討されたい。
(5)引き続きの情報提供
運用開始後において継続して区民の疑問などにこたえるきめ細やかな情報提供は大変重要である。
また、騒音影響については、高い騒音値が測定された場合の原因分析や検証、安全対s買うは落下物防止対s買う党の取り組み状況などを区民等へ情報提供することは必要不可欠なものと認識している。
引き続き、区民の不安を払拭するよう、また理解が深まるよう様々な手法を活用しながら適切かつ丁寧な情報提供を確実に実施していただきたい。
2現行課題への対応について
(1)現行滑走路運用による騒音影響の軽減
現行の滑走路運用において、区内上空を航空機が運行していることから騒音軽減が図られるよう、さらなる検討を進めるとともに必要な対策を講じていただきたい。
特に、人為的な要因等によるゴーアラウンドの減少については航空会社棟と連携しながら取り組まれているものと理解しているが、具体的な取り組み状況について区をはじめ、区民等にも広くホームページなどを活用し、情報提供されたい。また取り組み状況やその効果などについて検証するとともに、更なる騒音軽減措置を講じていただきたい。
(2)情報提供等
今般の機能強化に関する貴省の取り組みを契機として、区民等の航空機の安全や環境影響などについての関心が高まっている。
区民等への情報公開に関して、具体的な内容などについて明示されたい。
また、羽田空港におけるゴーアラウンドやイレギュラー運行、大気汚染、その他航空に関する情報等に関しては、引き続き当区へ迅速かつ適切に情報提供いただくとともに、今後区民等に対しても適切かつ確実に情報公開していただきたい。
3羽田空港周辺地域への対応について
貴省に対し、東京国際空港(羽田空港)移転騒音対策連合協議会から三度にわたり要望書が提出されており、その都度対応いただいているところである。
引き続き、羽田空港周辺地域に住んでいる区民の要望として重く受け止めるとともに、地域の声をしっかりと聞きながら、適切に対応いただきたい。