議会は行政の付属機関か「大田区議会が委員会延期を決めて」一方向へ急速に移行することへの危惧

議会運営委員会が、大田区議会の委員会を5月6日まで延長すると決めました。コロナ感染対策防止を理由としています。

行政が動いている時に議会が止まることは、行政権限を相対的に肥大化させることを意味します。

特に、首長の権限、行政権限が大きくなっているいま、議会が止まれば、首長の権限は、さらに大きくなります。

たとえ、コロナの感染と生活への影響を最小化する想いが同じだとしても、対策の在り方や、感染がおさまったあとの大田区や日本をどうするかは、行政と個々の議員や会派・政党の考え方は必ずしも一致しません。

コロナで、議会(委員会)を休むことが、大田区や日本をある一定方向へ急速に変わっていくことを危惧しています。


以下、賛同した議員で議長へ行った申し入れです。

 


大田区議会議長 塩野目正樹様

2020年4月8日
大田区議会議員
荒尾大介
大竹辰治
黒沼良光
佐藤伸
清水菊美
菅谷郁恵
杉山公一
奈須利江
福井亮二
(50音順)

区議会としての機能を通常通り果たすことを求める申し入れ

政府は4月7日に緊急事態宣言を行いました。イベントや外出の自粛要請により収入が途絶える、激減する事業者・個人が広がっています。収入減への補償に踏み出してこそ、自粛要請にこたえて安心して休業することができ、感染拡大防止の実効性を確保することができます。「自粛要請と一体に補償を行う」ことを、一刻も早く政府の基本方針にすえるべきです。憲法29条に基づき感染拡大防止という公共のために起きた損失を国が補償することは国の責任です。

今回の新型コロナウイルスの影響は、消費税増税が国民生活を直撃していた中で実体経済をも目撃し、経済全体が深刻な不況に陥っていることが大きな特徴です。こうした時だからこそ、二元代表制の立場でその役割を区議会が果たすことが求められています。

感染症対策を取り、委員会を招集し区民の暮らしや事業を支える即効性のある対策を急がねばなりません。しかし、3つの密の保障ができない等のために議会の常任・特別委員会の不開催などで区議会を開かないことが懸念されています。よって以下の通り申し入れまます。

               記

定例の常任・特別委員会をはじめ区議会としての機能を通常通り開催することが議会としての使命です。喫緊の課題である新型コロナウイルス対策など区民のくらし・営業を守る対応を行うよう求めます。

                                以上

 *共同で提出したこともあり、表現等において、完全に本意でない部分もありますことを申し添えておきます。(奈須りえ加筆)