陳情・請願についての大田区議会の態度に考える、「議会は区民の声で動いているのか」

区民の皆さまからの陳情や請願は、しっかりとその想いを理解したうえで、求めてることが妥当であれば、賛成するようにしています。

残念ながら、今の大田区議会は、なかなか陳情や請願を採択しません。

不採択が多いのです。
実は、さらに、もう少し十分に審査してから採択するかどうか考えようという「継続」があり、これを加えると、区民の要望である陳情や請願に応えない件数は、飛躍的に増えます。

たとえば、昨年の陳情92請願3合わせて95のうち、採択3、不採択46、取り下げ1、継続は45にも及びます。ちなみに請願3はすべて不採択です。
採択率は約3%にしかなりません。

平成30年度大田区議会年報より

https://www.city.ota.tokyo.jp/gikai/kugikaitoha/nenpou/30nenpou.files/30nenpou.pdf

p10

本来、区民の声の代表である区議会は、もっと区民の声を尊重してもいいはずです。

そんなに、区民が出す陳情や請願の要望は「検討に値しない問題のある要望」でしょうか。

私は、できるだけ、陳情や請願に賛成したり反対したりする場合、その理由を「討論」するようにしています。

いま、議会では、賛否を事前に議員から聴取し、賛成反対を「まとめて採決」したりするので、討論が「決まった結論の前に行われている」ように見えるわけですが、問題は、「まとめて採決する」ことです。

一つ一つの議案や陳情に対し、他議員、会派の意見を聞くことで、再度、自分の考えを検証し、「納得すれば」結論を変えることもできるのです。

シナリオを作って、それを実際には、難しくしているのが、今の大田区議会(はじめたぶん日本の多くの議会)です。

私も、他の議員の討論を聞いて、態度を変えることが可能だったので、賛否を変えたことがあります。

 

話が少しそれましたが、
陳情や請願に対する大田区議会の態度は、今の大田区議会の問題の一部を表していると思います。

平成18年度大田区議会年報

https://www.city.ota.tokyo.jp/gikai/kugikaitoha/nenpou/18nenpo.files/18nenpo.pdf

 

ちなみに、平成18年度の陳情115請願4合わせて119のうち、採択16、不採択27、取り下げ9、継続は38でした。採択率は約13%でした。

 

 

平成18年

P30

 

当時の区議会年報だと、だれが何の質問をしたかや、どんな陳情が出たのか陳情名まで議会年報に記されています。