住民の通報で、アスベストなしがアスベストありに届け出変更 工事再開で安全な解体作業ができるか
東蒲田のキネマ通り商店街に面したところで始まった建物解体工事が、労働基準監督署や警察、大田区などが現場に来たことがきっかけで工事が止まりました。その後住民説明会が開催されましたが、住民の要望にこたえないまま工事が始まり、安全な工事ができるのか、近隣のみなさんが心配しています。
東蒲田キネマ通り商店街に面した建物の建物解体工事で、
・粉塵や舞う
・壁がはがれて道路上に落ちる
・現場作業従事者がヘルメットを着けていない
・工事現場で焚火をしている
など、安全に不安を覚えた住民が、大田区、警察、労働基準監督署などに連絡したところ、労働基準監督署が、事業者に工事改善計画の提出を求めたよう指導が入り、工事がストップしていました。
工事が止まっていた間に、事業者は、地元町会、商店会役員も参加した住民説明会会場に来て、「工事協定書」の締結をほのめかし、住民に工事協定案の提出を求めました。
ところが、事業者に言われたから工事協定案を出したのに、そのまま反故にされ、締結は義務では無いからと、協議さえ行わずに工事が再開されました。
改善計画を労働基準監督署に提出したので、近隣住民対応も必要ないと思ったのかもしれません。
特に、心配なのがアスベスト含めた粉塵対策の問題で、事業者は、当初、大田区への解体の届け出でアスベストが無いと届けていました。
住民が労基や大田区や警察に届けたら、アスベストがあると提出しなおしているのです。
住民が大田区や労基に通報しなければ、アスベストが使用されている屋根瓦などがあったにもかかわらず、アスベストなしで解体されたかもしれません。
アスベストはレベル3と言われる含有建材で、散水などにより十分に湿潤したうえ、手で壊すことが法で定められています。
工事再開とほぼ同時に、解体の重機が運び込まれ、近隣住民は、十分な湿潤・手壊しがちゃんと行われるのか心配しています。周辺には、幼稚園や小学校などもありますから、子どもたちのことも心配です。
工事計画書も住民が指摘して初めて配られましたし、その計画書には、いつアスベスト除去するかなどの時期や計画が明らかにされていないからです。
奈須りえは、アスベスト問題に長く取り組んでいます。
梅田小学校の古い体育館の解体工事で、周辺の方から、アスベストの有無が心配でご連絡いただいたのがきっかけです。
体育館にはアスベストはありませんでしたが、隣接する体育館用地に劣化したアスベスト建材が放置されていて、その安全な処理に取り組むことになりました。
除去にあたっては、アスベストの飛散に不安を感じた保護者・地域住民の働きかけによって、保護者・学校・大田区・除去事業者など当事者間の話し合い(リスクコミュニケーション)の場が持たれ、法令を遵守したアスベスト工事を行なうことが出来ました。
住民と向き合おうとしない事業者が行う解体工事で、安全な工事が行われるのか心配です。
奈須りえは、この梅田小学校以外にも区営住宅、都営住宅、建物解体など、様々なアスベスト問題に取り組んでいます。
http://nasurie.com/%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82/4212/
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