官僚が全体の奉仕者として法を作れなくなると、地方が拍車をかけて行政を市場経済化して、大資本が利益を得る仕組みづくりにまい進し、個人(中産階級)がさらに縮小する問題
10年くらい前に、大田区の職員だったかたから、中途の民間から来た職員が、区民の相談をなんとかかなえようとして困ると聞きました。
法令に従い、公平に、平等に、という感覚がないということを言っておられたのです。
良いように聞こえますが、なんでも聞く行政は、全体の奉仕者、主権者は国民である、という原理原則を忘れ、時に、不公平を招くことになります。
もし、経験者枠で、公務員として働いている方がいらしたら、全体の奉仕者とは何か、一緒に考えていただきたいと思います。
同じことを、すべての区民にかなえてあげることができるでしょうか。
市場経済なら、利益最大化のため、法令の範囲で、時に顧客を不公平に扱うこともあるでしょう。先着順、あるいは、特別にこっそりお分けする、ということも、市場経済ならあると思いますが、これが、行政の事業者選考の場で行われれば、談合とか、不正ということになります。
ところが、10年たったら、官僚が、一部を優遇する法律を作り始め、それに沿って、地方の職員が区民に不利益になるようなしくみを作り予算執行するようになっています。
意気揚々と、あるいは、やらないと、今度は、他自治体との不公平が生まれるので、仕方なく、温度差はさまざまですが・・・・。
政治主導で、この国は、グローバル資本の利益のための構造にかわってきています。仕組みができても、社会が変わるのは、その5年、10年、20年先です。
知らないでいると、これまでの常識が通用しなくなり、思惑通りの未来を生きることができなくなるでしょう。
そこをなんとか止めたいと思いますが、
今の私にできるのは、そういう仕組みに変えられてきていることをまず皆さんにお伝えすること。
明日に希望を持ていないのは、そのあたりを敏感に感じ取っているからかもしれません。政治を鵜呑みにしてはいけないし、おかしいと感じたら、嫌だとか、好きじゃないとか、自分には合わないとか、言うといいと思います。
みんな違って、みんな良い、は政治の場面にこそ、発揮されてほしいです。