池上旧トーヨーボールの一部吹き付け材未調査のまま工事再開について関係者に内容証明で説明を求めました

  池上旧トーヨーボール解体工事は、吹き付け材が有るにもかかわらず一部調査せず、アスベスト除去を行おうとしています。
 近隣住民が「解体事業者」および関係行政である「大田区」「大田労働基準監督署」に対して確認文書を送付しました。
 
 法で定められた吹きつけ材の事前調査を目視で行うということを容認している形です。
 大田区に至っては、職員名の記載されている事前調査確認書に収受印を押しています。
 
 解体業者が目で見て無いと言ったらアスベスト無しで解体出来てしまう状況は許されるのでしょうか。

 これまで、再三、私も議会で発言し、直接大田区にも労働基準監督署にもそして事業者にも働きかけ3か月以上が過ぎましたが、状況は十分に改善されず、結果として未調査部分があるままアスベスト除去が始まりました。

 住民は、弁護士を代理人とした法的措置を取っていますが、そこまでしなければ、あるいは、そこまでしても安全な工事を確認することはできないのでしょうか。

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 池上旧トーヨーボールは、調査不備のまま、12月21日から、アスベスト除去工事が行われることになっています。

 これまでの調査不備について㈱竹中土木の説明では不安が解消されないため、疑問点を弁護士により内容証明で㈱竹中土木、大田区、大田労働基準監督署に送付しました。回答とともに、工事の適法性が確認できるまでアスベスト除去・解体工事ををしないよう求めました。

【主な疑問点】

①アスベスト事前調査を大田区立ち会いのもと大田区が文書で確認する

 書類(大田区としてお墨付きを与えている)があったが、その後の

 アスベスト調査で、事前調査に不備のあることが判明している。 

②説明会で配布されているダクトの写真では、保温材(アスベストの

 可能性あり)とみられるものが写っているが調査していない。

③クロスチェックと称しながら、吹き付け材の調査箇所が合理的でなく

 クロスチェックにはなっていない。

【以下本文】

池上旧トーヨーボールのアスベスト事前調査等に関する不明点・質問事項全文  

1、 鉄筋コンクリート(SRC)造だが、9階だけは鉄骨の梁のみであるとの点について。

(1)9階以外の梁には、鉄骨が使われていないのか。

(2)各階の天井裏のアスベストの確認は、どのようになされたのか。天井部分の一部を開けて確認したのであれば、各階の天井のどの部分を開けて確認したか。

2、 1次調査について

(1)エレベータホールの壁に吹き付け材があることを知りながら、無しの結果になってていたが、その理由は何か。

(2)ボーリング場の壁の、「スレート+吹き付け」が何を意味するのか。

(3)ボーリング場の天井材の「吹き付けボード」が何を意味するのか。

(4)上記「吹き付けボード」に関する本年10月21日調査結果で、アスベストがあるとされているが、そのレベルを3としたのは、レベル1の誤りではないか。

(5)「2階石綿含有建材使用範囲図」の左下部の「ダクト」の写真は、繊維状の保温材と見られる建材が見られる。この建材は何か。

3、2次調査について、

(1)吹き付けの調査の対象箇所の選定が合理的でないと考えられ、いまだに、吹き付け箇所が不明な点があると考えられるが、どうか。

(2)クロスチェックによると、9階以外のボーリング場天井部分に、ひる石吹き付けがあったとされているが、その存在について、確認できていなかったのはなぜか。

また、存在状況について説明を求める。

4、大田区立会いの「各フロア 石綿使用状況 確認表」(9月27日付け)について

(1)地下1階の天井材のボードにアスベスト無しとなっているが、10月18日の調査では、同箇所にアスベストがあるとされていることは矛盾であり、区立会いの状況確認表の信用性が疑われるものであるので、詳細な説明を求める。

(2)上記箇所の天井裏の状態確認のために、そのボードを開けているが、どのような手段で開けたのか。

(3)調査のためであっても、天井ボードを破砕し、開ける際に、本来防じん対策をとって、湿潤、手ばらしをしなければ違法と考えるが、大田区はこの点について事業者に指導を行ったか。

(4)解体工事前のアスベスト除去に関して、事前のアスベスト調査はもれのないようにされなければならない。大田区の確認表は、2階ボイラー室のエルボ部分にレベル2のアスベストしかないとする事業者の不十分なアスベスト事前調査にお墨付きを与えるものである。大田区の立ち会い確認作業がどのようにぽ行われたか説明を求める。

                                  以 上  


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