NGO”ジャッズ”の地雷除去現場タイへ③

地雷犬

 当日は、この、地雷探査に地雷犬が使われていました。地雷犬は、地雷の埋められている場所をにおいで判別すると、。その地雷の左後方に座るよう訓練されていて、その認知の精度は非常に高いそうです。
 実際の作業でも、同一現場に2匹の地雷犬をそれぞれ1回づつはなし、そこで地雷が無いと判断されると、そこの現場に地雷は無いものとして作業が進んでいくそうです。
 地雷犬は、地雷探査に非常に有効ですが、どの犬でも地雷犬になれるわけではなく、100頭訓練して数頭とも言われ、1頭の地雷犬が養成されるまでに1000万円程度かかるとも言われています。現在、ジャッズとともに地雷除去作業を行っているTMAC(タイ王国政府系地雷除去組織)には、アメリカかから送られた地雷犬12頭が活躍しています。
 地雷犬が地雷を探知すると除去作業員が現場に赴き、長い棒状の用具を地面に刺しながら、地雷の正確な埋没地点を確認します。その際、棒状の用具は、地面に対し15度の角度に刺します。これは、垂直に刺すと地雷が爆発する危険があるためで、地雷除去作業には、常に危険が伴っていることがわかります。
 地雷が確認されると爆破処理します。当日は、私たちの席の設けてあるところから100mほどのところで、1個の地雷を爆破処理しましたが、実際の作業の際には、数百mの距離を確保した上で、数個の地雷をまとめて、処理するそうです。
 初めて聞いた地雷爆破音は、想像していた以上に大きく、腹のそこにずしりと響く音で、一瞬、何か別のアクシデントが起こったのではないかと思わせるものでした。不幸にも地雷の被害にあわれた方たちも、遭遇した瞬間何が起こったのかわからず、その後、痛みを感じて地雷の被害にあったことに気づくそうです。
 
 作業現場周辺は赤土でぬかりやすく、訪れたのが雨季だったこともありましたが、作業の困難な様子が伺えました。
 

*地雷犬と現地作業スタッフ