耐震偽装を受け「建築基準法」が改正になって

耐震偽装を受け改正となった建築基準法が6月20日より施行になりました。

 民間確認検査機関の中には、20日、21日の受付が0件であったり、前日までの受付件数から激減しているところもあるようです。

 受付件数が減っている理由には、「改正法をマスターしきれていない」ことや、「申請した図面が不適合だった場合に差し替えや訂正ができなくなる」ことなどが影響しているようです。

 これまでは、違法建築を指摘されても、指摘された部分を修正した変更を出すことによって違法は無くなったということが出来ましたが、今回の改正により、誤記、記載漏れなど以外、原則として申請書類の差し替えが出来なくなります。
 そのため、違法部分が指摘されれば、再申請をしなければなりません。
 再申請になれば、工期が延長され、コスト面への影響も重大であり、申請を控えていると言う側面もあるようです。
 「国土交通省の指針で示された受付時の審査に相当するもの」との解釈で「仮受付」というかたちで申請書類を受付ている自治体もあります。
 
 また、構造計算を行なう際の構造計算プログラムの大臣認定制度も大きく変わり、これまでの大臣認定プログラムは、非認定プログラムとして扱われることになります。

 しかし、6月20日の時点で、改正建築基準法施行の6月20日の時点で大臣認定プログラムは存在しなかったのみならず、年末になるのではないかと言われています。

 日経アーキテクチャーが行なった建築と住宅の実務者へのアンケート。「今回の法改正で仕事にどんな影響が出ることを気にしているのか」の
1位は「申請した図書が不適合だった場合に、訂正や差し替えができなくなること」
2位は「図面や書類の作成業務が増大すること」
3位は「審査期間が長期化すること」
でした。

 民間検査機関によっては、20日以降一定期間を調整期間として申請を遠慮して欲しいとHPでうったえているところもあります。この民間検査機関では、当初一週間としていたこの調整期間を二週間に延長しています。
 「建築基準法」の改正の影響がいつまで続くのでしょうか。